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長期傷害保険(終身保障タイプ)料の3/4は資産計上
国税庁、生命保険協会からの事前照会に回答

 

 国税庁は4月28日付けで、「長期傷害保険(終身保障タイプ)に関する税務上の取扱いについて」と題する文書回答を行った(34頁参照)。生命保険協会の事前照会に対するもの。それによると、法人が長期傷害保険料を支払った場合、前払期間(保険期間の70%)が経過するまでは、各年の支払保険料のうち4分の3を資産計上することになる。

105歳を保険期間満了時年齢に
 長期傷害保険料の取扱いについては、これまで支払保険料全額を損金算入できるという話法で販売されるケースがあった。しかし、国税庁が昨年11月、その保険料に相当程度の前払性があるとして、前払部分の資産計上を求めたことから、生命保険協会が生保各社の意見の取りまとめを行ってきたものが今回の事前照会である(本誌No.140参照)。国税庁では、同協会に対して、法人契約による支払保険料を以下のように取扱うことで差し支えないとしている。
(1)105歳を計算上の保険期間満了時の年齢とし、保険期間開始時から当該保険期間の70%に相当する期間(前払期間)を経過するまでは、各年の支払保険料のうち4分の3を前払金等として資産計上し、残額を損金算入する。
(2)前払期間経過後は、各年の支払保険料を損金算入するとともに、(1)による資産計上額の累計額(既に(2)の処理で取り崩したものを除く)につき、次の算式で計算した金額を取り崩して損金算入する。

   

有期払込の場合、当期分保険料を算出
 保険料払込が有期払込(一時払を含む)の場合、次の算式で計算した金額を当期分保険料として、(1)(2)の経理処理を行う。

   

 支払保険料から当期分保険料を差し引いた残余額は、前払金等として資産計上し、払込期間終了後は毎年当期分保険料と同額を取り崩し、(1)(2)の「各年の支払保険料」を「当期分保険料」に読み替え、同様の経理処理を行う。

特約、払済の場合の取扱いも明記
 終身保険等に付された長期傷害保険特約の保険料が主契約と区別されている場合も同様の取扱いとする。また、同特約が付された養老保険、終身保険、年金保険から同種類の払済保険に変更した場合は、変更時の解約返戻金相当額と資産計上している保険料との差額を変更した日の属する事業年度の益金又は損金の額に算入する。

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 キーワード 「生命保険協会」
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週刊「T&Amaster」162号(2006.5.15「最重要ニュース」より転載)

(分類:税務 2006.6.16 ビジネスメールUP! 859号より )

 

 
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