第56回


周辺住民に対するアンテナ設置費用

 何事にも事業を行う上で考慮しなければならない住民対策。特に工場やマンションなどの建設などでは、周辺の住民の理解を得ることが大切だ。

  例えば、高層マンション等を建設した後に、その周辺の住民のテレビが見づらくなってしまった場合など、住民側に共聴アンテナを提供するといったことがある。費用もおよそ200万円程度かかるとしよう。この場合、アンテナの設置費用は一時の損金になるのだろうか。

  このアンテナ設置費用については、住民に与えた損害を補償するものであり、その支出により法人側は何も便益を受けることはないもの。したがって、繰延資産には該当しない。また、建物を建築した後に、障害が生じたものであるため、建物の取得価額に算入する必要もない。つまり、一種の損害賠償金として考えられ、一時の費用として処理することができるわけだ。いずれにしても周辺住民との争いは避けたいものである。

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2002.5.10 ビジネスメールUP! 287号より )

 

 
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