第10回


公益法人の平均所得は1,635万円

 公益法人に対する風当たりが年々強くなっている。課税面で民間企業より優遇されていることも一因である。現行の公益法人課税制度は、
1)収益事業から生ずる所得に対してのみ課税される(公益事業分は課税されない)
2)利子等の金融資産収益についても収益事業に属するもののみが課税される、
3)税率は22%(民間の基本税率は30%)、
4)寄附金の損金算入特例、の点で民間企業に対する課税と異なる。

  ここまでは、教科書にも出ている内容だが、実際に公益法人は儲かっているのだろうか。統計によれば、公益法人からは24,266件の申告がなされ、「有所得」は13,571件、「無所得」は10,695件である(平成11.2〜12.1終了事業年度)。この中から、"宗教法人"を抽出してみよう。11,434件の申告中、「有所得」は8,523件(74.5%)で所得金額は合計で337億5,000万円に達する。有所得宗教法人の平均所得金額は396万円と計算される。   同じく、財団法人の平均所得は6,457万円、学校法人1,746万円、社会福祉法人963万円、社団法人2,030万円、と弾き出され、公益法人全体(有所得のみ)で見ると、1,635万円が平均所得ということになる。

  羨ましいと思う民間企業も多いのではないだろうか。

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2001.5.11 ビジネスメールUP! 150号より )

 

 
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