第8回

消費税
免税品の横流し

 東京・秋葉原の街には外国人が多い。その背景には、秋葉原が世界有数の電気街であることに加え、もう一つ別の理由がありそうだ。

 秋葉原を歩くとよく見かけるのが「免税」の看板。そう、ここ秋葉原には、外国人に対しては消費税を取らずに(すなわち「免税」)商品を販売している店が多いのである(ちなみに、免税の恩典を受けられる外国人は短期滞在の者のみで、しかも1万円以上の買物をした場合に限られる)。

 そこで、「知り合いの外国人に免税で買物をさせ、これを横流ししてもらおう」などという"悪知恵"を働かせる向きもあろう。しかし、その前に、これには高いリスクが付きまとうことを覚悟するべきだ。

 消費税法では、このような悪知恵を働かせる輩の出現を予測し、横流しをした外国人、あるいは購入者から消費税と罰金を徴収することにしている(消費税法8条@CD)。「そんなのバレるはずない」と思うかもしれないが、それは甘い考え。外国人が帰国する際の通関手続でチェックを受け、アシがつく可能性は高い。

 もっとも、あらかじめ税務署長の承認を受ければ、外国人は、免税で購入した商品を日本国内で販売することが認められる。ただし、この場合、免税となった消費税はしっかりかかることになる。

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2001.4.20 ビジネスメールUP! 145号より )

 

 
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