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        平川税務会計事務所   森 秀樹   
        第14回 
          時価会計について〜有価証券の評価を中心として〜 
         時価会計とは  
           時価会計とは、毎期末の時価で企業が保有する資産と負債とを評価する会計制度をいいます。 
           
           
          時価会計導入の必要性 
           時価会計の導入により取得原価主義会計の内包する諸問題を解決することで、企業活動の実態を財務諸表に反映させ、投資家に対しより的確な情報を提供し、また、財務諸表等の企業情報に国際的同質性・比較可能性を持たせるためです。 
            
          有価証券の評価  
           平成11年1月に、企業会計審議会において売買目的有価証券の時価評 価等を内容とする「金融商品に係る会計基準」が制定され、続いて商法・法 
          人税法改正(平成12年4月1日施行)が行われています。  
             
           有価証券の分類・評価方法について法人税法上の規定をまとめると、以下のようになります。 
            
          (1)売買目的有価証券 
           時価法により評価した金額をもって、事業年度終了の時における評価額とします。  
           売買目的有価証券の評価益又は評価損は、各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入します。  
           
           ここで時価とは、おおむね次のようになります。  
           
          イ 取引所売買有価証券→事業年度終了の日における最終の売買の価格 
          ロ 店頭売買有価証券→事業年度終了の日における最終の売買の価格 
          ハ その他価格公表有価証券→事業年度終了の日における最終の売買の価格  
          ニ イ〜ハ以外の有価証券  
           
          (イ)償還期限及び償還金額の定めのある有価証券(転換社債を除く) 
          →帳簿価額と償還金額との差額のうち各事業年度に配分すべき金額を加減算した金額その他合理的な方法により計算した金額  
          (ロ)(イ)以外の有価証券  
          →事業年度終了の時における帳簿価額  
           
          (2)売買目的外有価証券 
           原価法により評価した金額をもって、事業年度終了時における評価額とします。  売買目的外有価証券のうち、償還期限及び償還金額の定めあるものにつ 
          いては、帳簿価額と償還金額との差額のうち各事業年度に配分すべき金額を加減算した金額をもって期末の帳簿価額とします。  
        
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         (2001.7.23 ビジネスメールUP! 
          180号より 
          ) 
            
          
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