平川税務会計事務所   安藤誠二

第3回
ホームページの作成費用

原則として期間費用になる
 ホームページの作成費用については、使用期間が1年以内であれば、原則、広告宣伝費等として一時の損金として処理することが出来ます。  企業のPRや新製品の広告のために、単純に画像・デザイン等を掲載したものであれば、その使用期間が一般的に1年以内と認められます。

資産計上を要する場合  
 最近のホームページの中には、データベースとアクセスできるもの等が多くあります。このような場合には、データベース等とアクセスするためのプログラムシステム(ソフトウェア)が必要となります。このソフトウェアの作成費用はホームページの作成費用とは区分して、無形固定資産として資産計上する必要があります。

 このため、外部委託についてはその費用の内訳を確認し、自社で作成した場合もソフトウエア開発に要した時間に人件費を乗ずる等して、ソフトウエア相当額を合理的に算定します。

ソフトウエアの取扱い
 ソフトウエアについては、購入又は外部委託により製作した場合、繰延資産として計上し、5年間で償却することとされていましたが、平成12年度の税制改正により、平成12年4月1日以後取得するソフトウエアは、他の者から購入したものか、自社で作成したものかを問わず、無形固定資産として取扱うこととされました  。

そのため、固定資産について認められている「取得価額10万円未満」のものの一時損金算入及び「取得価額10万円以上20万円未満」のものに対する3年均等償却の適用が可能となります。

償却開始の時期
 ホームページの作成はステップごとに分かれていて、一部が完了する都度納入されることがあります。このような場合には、納入時から試用を繰り返し全部の納入時からネット上でオープンするのが通常です。

 前述の通り、広告宣伝費等として処理できる場合は、その都度損金処理すれば問題ありませんが、ソフトウェアとして資産計上が必要とされるものが含まれている場合は、ソフトウェアに対応する金額を合理的に算定し、試用時から償却を開始することが認められます。(法基通7-1-4)

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2001.5.7 ビジネスメールUP! 148号より )

 

 
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