経理マンの・今週のお仕事

11月5日〜11月10日

<国税>
特記事項なし
<地方税>
特記事項なし
<労務>
特記事項なし

 


コラム
NPO税制

創設の趣旨

 ボランティア活動等N多くの国民が参加しやすい市民活動組織を育成・活性化する観点から、一定の要件・基準を満たすNPO法人に寄附した者について、所得税・法人税及び相続税の特例が平成13年の税制改正により創設されました。
 平成13年10月1日から適用されます。

制度の内容

 非営利・公益性の視点からの一定の要件・基準を満たすものとして国税庁長官の認定を受けたNPO法人については、税制上の特例措置が設けられました。

(1)対象となるNPO法人

 以下のような要件を満たすものとして国税庁長官の認定を受けたNPO法人をいいます。 

基本的事項
● 適切な情報公開
  収入減に関する事項
  取引に関する事項
  寄附金の募集に関する事項
  報酬・給与に関する事項等
● 事業内容の適正性
  宗教活動、政治活動を行わないこと
  役員・社員・従業員・寄附者などの特定の者に特別な利益を与えないこと
● 運営組織の適正性
  役員や社員のうちにその親族等が占める割合が一定割合以下であること等
● 経理の適正性
  適正な記帳や帳簿書類の保存が行われていること等
● 相当な業績の持続可能性
● 所轄庁の「法令等に違反する疑いがあると認められる相当の理由がない」旨の証明
● 法令等に違反する事実、不正の行為の事実がないこと
 
広く一般からの支援をうけているか
● 多くの者から一定以上の寄附金や助成金を受け入れていること
 
広く一般を対象とした活動を行っているか
● 事業活動や受益者が広範にわたること
● 会員相互の親睦、意見交換や会員に対するサービスの提供を行うものでないこと等
 
その他国税で支援する対象としてふさわしい活動か
● 特定の物や特定の者に着目した活動でないこと
● 特定の者に対し、その者の意に反した行為又は不行為を求める活動でないこと


(2)認定NPO法人に対する税制措置

 認定NPO法人に対する寄附金について、所得税では所得控除、法人税では損金算入、相続税では課税価格の計算の基礎に算入しない措置がとられます。

国・地方公共団体に対する寄附金 指定寄附金 特定公共増進法人に対する寄附金 認定NPO法人に対する寄附金
寄附者の税制上の取り扱い 所得税 「寄付金(*)−1万円」を所得から控除
*所得金額の25%を限度
法人税 全額損金算入 一般寄附金(注)とは別に、以下を限度として損金算入
(所得金額25%+資本金額の0.25%)×1/2
相続税 非課税 一部の場合を除いて非課税
参考 ・国公立学校
・国公立図書館
 など
・国宝の修復
・学校の施設
・オリンピックの開催費用
・赤い羽募金
・日本育英会などの特殊法人
・公益法人のうち、科学技術の試験研究や学生に対する学費の支給を行うもの
・学校法人
・社会福祉法人
(注) 一般の寄附金とは、法人の支出する寄附金のうち、国等に対する寄附金、指定寄附金、特定公益増進法人に対する寄附金以外のもの

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2001.11.7 ビジネスメールUP! 221号より )

 

 
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