経理マンの・今週のお仕事 

8月19日〜8月25日  

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<地方税>
<労務>
特になし


コラム
役員退職金の損金算入時期と源泉徴収

役員退職金の損金算入時期
 法人が役員に支給する退職金で適正な額のものは、損金経理を条件として損金算入が認められます。その退職金の損金算入時期は次のとおりです。

(1)支給すべき退職金が、株主総会の決議によって具体的に確定した事業年度で損金経理した場合は、確定した事業年度

(2)退職金を支給した事業年度で損金経理をした場合は、支給した事業年度

(3)退職金が具体的に確定する事業年度より前の事業年度において、取締役会で内定した金額を損金経理により未払金に計上した場合は、未払金に計上した時点での損金算入は認められません。 その後退職金の額が確定した事業年度又は、退職金を支給した事業年度において、確定し又は支給した額を確定申告書において損金に算入したときはこれが認められます。

(4)法人が退職年金制度を実施しているときに支給する退職年金の場合は、年金を支給すべき事業年度 したがって、退職した時に年金の総額を計算して未払金に計上しても損金に算入することはできません。 この場合、退職年金を支給する都度退職金に充てる経理をして、確定申告書において損金に算入したときはこれが認められます。

  なお、退職金をその額が具体的に確定した事業年度以後の事業年度に支給して仮払金として経理した場合は、その後の事業年度において、その仮払金を損金経理により消却しても損金に算入されませんので注意してください。

退職金と源泉徴収
制度の概要
  役員や使用人に退職金を支払うときには、所得税を源泉徴収して、原則として、翌月の10日までに納めなければなりません。
  この退職金には、退職したことにより支払われるすべてのものが含まれますので、本来の退職手当のほかに功労金などを渡しても退職金に含めなければなりません。

  (注)死亡退職により支払う退職金で相続税の課税の対象となるものは、所得税の源泉徴収は必要ありません。

源泉徴収の方法
  退職金に対する源泉徴収のしかたは、退職する人から「退職所得の受給に関する申告書」の提出を受けている場合と受けていない場合とで違います。

(1)「退職所得の受給に関する申告書」の提出を受けている場合

イ 退職する人の勤続年数を計算します。 勤続年数の期間は、退職の日まで引き続き勤務した実際の期間です。 長期の欠勤や病気での休職期間も、勤続年数に含めます。 勤続年数の期間に一年に満たない端数があるときは、その端数を1年に切り上げます

ロ イで計算した勤続年数に応じて、次の表により退職所得控除額を計算します。

勤続年数(=A) 退職所得控除額
20年以下 A×40万円(80万円以下の場合は80万円)
20年超 (A−20年)×70万円+800万円

 (注)障害者となったことが直接の原因で退職した場合の退職所得控除額は、上記の方法により計算した額に、100万円を加えた金額です。

ハ 退職金の支給額からロで計算した退職所得控除額を差し引き、2分の1にします。

ニ ハの金額に所得税の税率を掛けて計算した金額が、源泉徴収する税額になります。
  求めた税額に100円未満の端数があるときは、これを切り捨てます。
 (参考)住民税
  ハの金額に住民税の税率を掛けて計算した額に、0.9を掛けて計算した金額が源泉徴収する税額になります。
 (実際には地方税法別表一、二によります)

ホ 所得税の税率

課税される所得金額(千円未満切捨て) 税率 控除額
330万円以下 10%
330万円超〜900万円以下 20% 33万円
900万円超〜1,800万円以下 30% 123万円
1,800万円超 37% 249万円

(2)「退職所得の受給に関する申告書」の提出を受けていない場合

 この場合には、退職金の支給額から一律に20%の所得税を源泉徴収しなければなりません。
 この源泉所得税は、役員や使用人が確定申告で精算することになります。
    

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2001.8.20 ビジネスメールUP! 189号より )

 

 
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