第25回

日本版401K具体的導入企業の実例(ファーストリテイリング)@

  今回は「ユニクロ」を展開する新進気鋭の(株)ファーストリテイリングを2回にわたり取り上げたい。同社は9月1日より、現行税制適格年金から日本版401Kに全面移行する。約4億円の年金資産は、過去勤務債務を一括処理に穴埋めをした上で社員に対して清算する。その際社員は退職金の前払いか、日本版401Kに移行するかを選択する権利を有することとなるのである。

 つまり今のキャッシュとするか、後々に備えるかという価値選択をするわけだ。同社の日本版401Kは、「ユニクロ401K」と称する独自のスキームとして特徴的で、その特徴を列挙すると、

  @ 企業型401Kでありながら、掛金額を社員個人が決定する
  A その時々のライフスタイルや将来に対する考え方の変化に応じて掛金額を変更することが可能
  B 旧来の退職金制度の延長として捉えるのではなく、同社独自の人事思想に基づきゼロベースから発想
  C 社員個人のライフデザイン、キャリアデザインを全面的にバックアップするプラン
 となる。

 同社は中途採用が多いうえに、成果主義を徹底しており成果しだいで2,000万の年収が得られるなどの処遇を導入。

 この「ユニクロ401K」を導入することで一層の活性化を狙っている。

 導入前においては、全社員向けに401K導入に関するアンケート調査を実施。その結果、社員の平均年齢が若いこともあり、リスク選好度が強く導入に前向きなことを受け導入に踏み切った。対象は正社員1,700人で、展開金融商品は投資信託を中心に10種類を用意している。

2002.7.17 ビジネスメールUP! 316号より )

 

 
過去のニュース、コラムを検索できます
 Copyright(C) LOTUS21.Co.,Ltd. 2000-2017. All rights reserved.
 全ての記事、画像、コンテンツに係る著作権は株式会社ロータス21に帰属します。無断転載、無断引用を禁じます。
 このホームページに関するご意見、お問合せはinfo@lotus21.co.jp まで