決算書がわかる本

 決算書をテーマにした雑誌が売れているそうです。従来ですと、経理などの専門書的な分類だったのでしょうが、今では、この手の雑誌は、コンビニで、しかもマンガ雑誌の隣に並んでいます。

 コンビニで売れているのですから、20〜30歳台の若い人の中に「決算書」に対するニーズがあるのでしょう。自らが勤務する会社であれ、取引先であれ、はたまた個人的な株式投資先であれ、全ては「会社」なのですから、会社の状態を指し示す決算書は絶対外せないデータです。

  昔から、「決算書も理解できないようではビジネスマン失格」と言われてきました。コンビニ決算書本は、知らないことへの恐れを煽っているようにも見えます。様々な数値比較や指標比較などのマニュアルを知らないことは恐ろしい(恥ずかしい)ことなのでしょうが、決算内容が真実であると盲信することも恐ろしいことです。

  このコラムをご覧の皆様には、語弊があるかもしれませんが、「決算書は自然発生するものではなく人間が作るもの」であることをご存知でしょう。最近では、米国のエンロンやワールドコムのような会計不正が問題となっています。会計士が不正に加担していたという少し特殊な面もあるかもしれませんが、決算書に記載されたデータを鵜呑みにすることなく、批判的に読み解く目を養うことも大事なことかもしれません。

2002.7.19 ビジネスメールUP! 317号より )

 

 
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