人心一新!所得税・相続税の調査が始まるぞ!
7月10日が、国税局・税務署の人事異動の時期であることは、前号でご紹介しました。税務職員は、異動した人も、異動しなかった人も新たな気持ちで新しい事務年度(7月から翌年6月)に取り組みます。
各税務署の調査を担当する部門は、大きく分けて、個人課税部門・資産課税部門・法人課税部門に分類することができます。どの部門に配属されるかで、季節感がかなり変わってくるようです。
年一度の大イベント中心の個人課税
個人課税部門は、個人に係る所得税・消費税を担当する部門ですが、年に1度の大イベント・確定申告を中心に業務が動いています。正月から確定申告が終了するまで、確定申告のサポ−トに追われ、その後の人事異動の時期までも、大量に提出された申告書の簡単なチェックがあって、本格的な税務調査に着手しずらいのです。人事異動後から年末にかけてが、個人課税調査の本格時期ということになります。
譲渡と相続を担当する資産課税
資産課税部門には、最も季節感があります。資産課税部門は、譲渡所得と相続・贈与税を担当していますが、譲渡所得について調査する時期と、相続税調査をする時期が、分かれているのです。確定申告のサポ−ト業務を終えると、7月までは譲渡所得についての見直し・調査を行い、8月から年末にかけて相続税の調査を行うのが慣例のようです。
去年の10月に相続税申告書を提出した方は、原則的に今年の秋〜冬が相続税調査の時期になりますので、心の準備は怠ってはいけません。年が明ければ、一応セ−フと考えてもいいでしょう。
一年中、法人調査を担当する法人課税
法人課税部門は、法人の申告時期がバラバラなために、一年中、特に季節感なく法人税調査に従事します。役職・立場によって、所得税の確定申告時期に応援に行くこともあるようですが、原則的に業務に季節感がありません。
(2002.7.10 ビジネスメールUP!
313号より
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