持分プーリング法はどうなる?

 国際会計基準審議会(IASB)では、企業結合会計について検討しており、今年の7月末を目途に公開草案を公表する予定だ。IASBでは、持分プーリング法を廃止し、パーチェス法に一元化する方向を打ち出している。

  ところで、パーチェス法とは、取得会社と被取得会社が明確である場合に取得会社が被取得会社の資産・負債を時価で評価し、その差額をのれんとして計上する方法。また、持分プーリング法とは、取得会社と被取得会社の区分が明確でない場合に基本的に簿価で合算する方法のこと。日本では会社分割における会計処理でも簿価引継法(持分プーリング法)を認めている。

  現在、わが国においては、企業会計審議会の第一部会において企業結合会計を検討している段階。今後のIASBの検討結果や企業会計審議会の審議状況にもよるが、わが国において持分プーリング法を存続させるかどうかは大きな論点の一つになってくる。

  特に最近では、大企業同士による大型合併などが相次いでいるが、パーチェス法によれば、莫大な土地の含み益などが生じてしまうケースもあるという。国際会計基準と同様の会計基準とするのか、又はわが国独自の会計基準とするのか、今後、注目すべき点となってこよう。

2002.4.15 ビジネスメールUP! 280号より )

 

 
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