会計基準のバトンタッチ〜減損会計の適用指針はASBで検討

 現在、金融庁の企業会計審議会では、固定資産の減損会計と企業結合会計について検討が行われている。固定資産の減損会計については、4月中旬にも意見書の公開草案が公表される予定である。一方、昨年の7月に民間の会計基準の設定主体である企業会計基準委員会(ASB)が設置され、今後の会計基準等は、この企業会計基準委員会で検討されることになっている。すでに「退職給付制度間の移行等に関する会計処理」と「自己株式及び法定準備金の取崩等に関する会計基準」が公表されるに至っている。

  しかし、前述の減損会計と企業結合会計に限っては、同委員会が設置される前から企業会計審議会で検討されているものであるため、金融庁の方で引き続き検討が行われているわけだ。

  ただし、適用指針(従来の実務指針に該当するもの)については別。減損会計及び企業結合会計の会計基準が整備された後には、企業会計基準委員会にバトンタッチされることになる。例えば、減損会計を実務に適用する際の具体的な指針については、企業会計基準委員会において、@将来キャッシュ・フローの見積方法、使用価値の算定において用いられる割引率、資産のグループの方法、共用資産の取扱い、のれんの取扱い等の細目、A土地再評価法による再評価を行った土地の取扱い、B中間会計期間において減損処理を行った資産に係る取扱い―などが検討されることになるようだ。

2002.3.13 ビジネスメールUP! 266号より )

 

 
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