消えた株主は?

 企業にとっての一番のイベントといえる株主総会だが、最近は、外国人株主の増加など総会に必要な定足数を確保するのはたいへんなようだ。中には、招集通知を送っても、株主が所在不明で返ってきてしまうものもあるようだ。

  そこで、商法では、新しく「所在不明株主の株式売却制度」を創設する予定だ。招集通知などが5年間継続して届かなかった株主については、取締役会決議により、その所在不明株式について競売又は売却することができるというものである。企業にとっては実務上の手間が省ける点でメリットがある。  

  しかし、気を付けなければならないのは、配当だけは受け取っている株主。仮に所在不明の株主であっても配当を受け取っている者についてはこの制度は適用されないのである。これは、住所等を変更しても、振込み等により配当金だけはもらっている株主も少なからずいることを配慮したものだ。

2002.2.8 ビジネスメールUP! 253号より )

 

 
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