会計ビッグバンを乗りきる秘策〜CPE

 ここ数年、時価会計、税効果会計、退職給付会計など、従来にはなかった会計制度の変革の波が押し寄せている。いわゆる会計ビックバンだ。このため、一度国家試験には合格した公認会計士であっても、自分の持っている専門知識が古くなってしまい、使い物にならない状況に陥っている。このため、日本公認会計士協会では、監査業務等の質を高めるためにCPE制度(継続的専門研修制度)を行っている。CPE制度は、各種セミナーなどを公認会計士が受講することにより、専門知識を維持するためのもの。すでに米国の公認会計士協会でも実施されている。

 日本では、公認会計士は、一度試験に合格し、登録を行えば、公認会計士としての資格を維持することができる。しかし、会計制度及び監査制度の改訂など、公認会計士としての公共の利益に貢献するためには、継続的に勉強する必要があるわけだ。公認会計士法が制定された当初には、公認会計士又は会計士補の登録は「3年間有効とする」とし、更新登録制度が設けられていたという事実もある(旧公認会計士法17条AB)。

 日本公認会計士協会では、今まで任意であったCPE制度を平成14年4月からすべての公認会計士に義務付ける。年間で40時間(40単位)以上の会計や監査等の勉強をしなければならないわけだ。公認会計士の取り巻く環境もたいへんなのである。

2001.12.5 ビジネスメールUP! 232号より )

 

 
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