助成金は誰のため?

  政治家の口利きから決算書の偽造、納税証明書の偽造まで何でもあり、というのが、昨今の「助成金・給付金」事情です。不況が長引いていますから、仕方のないところでしょうが、"貰えるものは貰わなきゃ損"という「たかり」の風潮が不正の背景にあることは間違いありません。

 また、この"たかり"を更に助長しているのが、助成金・給付金・低利融資などを一種のエサにして、代行ビジネス業務をしている人たちの存在です。一般の社会保険労務士でさえ、支給金額の20%をも手数料とし請求するご時世ですから、不正をする人たちの手数料は相当なものとなっています。

 本当に困っている会社には、助成金が行き渡らず、代行者の手元に手数料が残る。我が国が途上国に実施しているODAとそっくりです。

 施策をいくら整えても実効が上がらず、不正ばかりが横行する。こんな助成金等ビジネスが隆盛のようでは、我が国の景気も教育もお先真っ暗です。

2001.11.30 ビジネスメールUP! 230号より )

 

 
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