平成18年度税制改正大綱

平成17年12月15日
自由民主党

目次

第一 新しい時代に相応しい税制の構築を目指して ----------------- 1
第二 平成 18 年度税制改正の具体的内容 ------------------------- 7
  一 国・地方を通ずる個人所得課税(税源移譲等) ---------------- 7
  二 安心・安全への配慮 ----------------------------------- 14
  三 産業競争力・経済活性化の促進 --------------------------- 19
  四 土地・住宅税制 -------------------------------------- 21
  五 国際課税 ------------------------------------------- 25
  六 酒税・たばこ税 -------------------------------------- 27
  七 円滑な申告納税のための環境整備 -------------------------- 30
  八 農林漁業対策 ---------------------------------------- 35
  九 環境対策 ------------------------------------------- 38
  十 その他の政策税制 ------------------------------------- 41
  十一 その他 --------------------------------------------- 50
第三 検討事項 ------------------------------------------- 61
(別紙) ------------------------------------------------ 64

第一 新しい時代に相応しい税制の構築を目指して

 わが国は、今まさに時代の転換点に立っている。バブル崩壊後、経済が低迷し、わが国発の世界恐慌のおそれが生じる中、長きにわたり景気回復を最優先とする経済運営が行われてきた。金融、税制、規制等制度面での構造改革の取り組みもなされてきた。こうした状況の下、民間部門において経済の構造調整が進み、ようやく、雇用・設備・債務の「3つの過剰」の調整がかなり進展してきている。景気回復の程度には地域・産業・企業規模でばらつきがみられるものの、国内民間需要中心の経済成長を続けている。今や、「バブル後」という長いトンネルを抜け出ようとしているところである。
  他方、わが国の経済社会構造に目を転じてみると、少子・長寿化、グローバル化など、大きな変貌を遂げつつある。少子化は予想以上の早さで進展し、本格的な人口減少社会が到来している。財政は、税収が歳出の約半分しか賄えていない状況が続いており、主要先進国中最悪の財政状況に陥っている。このような事態を前に、国民の間には、将来に対する不安感が生じていることは否めない。
  こうした状況を踏まえれば、今後は、いわゆる負の遺産を清算するという視点にとどまることなく、新しい時代を展望しながら、持続可能で活力のある、安心・安全な社会を構築するといった視点を重視し、広範な構造改革を更に一層強力に推進していく必要がある。このような改革の一環として、税制面においても、抜本的な改革に取り組まねばならない。
  平成 18 年度税制改正は、そのための第一歩である。まずは、景気対策として講じてきた定率減税をはじめとする政策減税等を根本的に見直すべきである。さらに、それにとどまらず、国民生活における安心・安全の確保、企業の国際競争力の強化や中小企業の経営の活性化、地方分権の推進等の視点も踏まえつつ、新しい時代に相応しい税制の構築への架け橋となるような改正を目指す必要がある。今回の税制改正は、こうした基本的な認識の下、取り組んだものである。
  真の地方分権を推進し、地方自治の確立を図るための「三位一体の改革」については、 11 月末、政府・与党の間で4兆円を上回る国庫補助負担金の改革と3兆円規模の税源移譲を決定した。これを受けて、所得税から個人住民税への3兆円規模の本格的な税源移譲を実施する。この税源移譲にあたっては、所得税及び個人住民税の役割分担を明確化するとともに、全ての納税者の負担が増えないことに最大限配慮した。
  定率減税については、平成 16 年度及び 17 年度の与党税制改正大綱の考え方に沿って、 17 年度は半減したところであり、 18 年度においては、経済状況の改善等を踏まえ、廃止する。なお、今後の景気動向を注視し、必要があれば、政府・与党の決断により、その見直しを含め、その時々の経済状況に機動的・弾力的に対応する。
  本年度末に期限を迎える政策減税については、景気対策の観点から措置されたIT投資促進税制等を廃止する。その上で、競争力向上等の構造改革や経済社会の活性化を進めるため、情報基盤強化税制の創設等の措置を講じる。また、研究開発税制について試験研究費の増加に着目した改正を行う。中小企業の活力を最大限に引き出す観点から、中小企業投資促進税制の拡充や同族会社の留保金課税の抜本的な見直し等、税制面での支援を行う。
  近年における地震災害の頻発等を踏まえ、国民が地震災害に備え、安心・安全な生活を営むことができるよう、耐震改修税額控除制度の創設等の措置を講ずる。現下の極めて厳しい財政事情に鑑み、公債発行を極力圧縮するとの観点から、たばこ税の税率を引き上げる。
  既に述べたような危機的な財政状況の中、歳出・歳入一体改革への取組みは不可欠であり、平成 18 年からは、政府・与党一体となって、本格的な議論を進めることとしている。もとより、財政は、国民の合意を得た基準で広く国民から徴収した税収により、提供されるべき公共サービスを国民に配分することが本来の役割である。これを基本として、まずは、歳出削減を徹底すべきである。また、税制面においても、平成 19 年度を目途に、少子・長寿化社会における年金、医療、介護等の社会保障給付や少子化対策に要する費用の見通し等を踏まえつつ、その費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく、取り組んでいく。
  なお、道路特定財源の見直しについては、政府・与党で合意された「道路特定財源の見直しに関する基本方針」(平成 17 年 12 月9日政府・与党)を踏まえ、来年の歳出・歳入一体改革の議論の中で、税のあり方について検討する。

以下、平成 18 年度税制改正の主要項目について基本的考え方を述べる。

1 国・地方を通ずる個人所得課税(税源移譲等)
  いわゆる三位一体改革の一環として、所得税から個人住民税への恒久措置として、3兆円規模の本格的な税源移譲を実施する。その際、全ての納税者の負担が増えないように配慮するとともに、所得税及び個人住民税の役割分担の明確化を図る。
  具体的には、所得税においては所得再分配機能、個人住民税においては応益性や偏在度の縮小といった観点を重視し、個人住民税の所得割の 10 %比例税率化を始めとした、個人所得課税の税率構造の改革を行う。
  道府県民税と市町村民税の税率については、国庫補助負担金改革における都道府県と市町村への影響額を基本としつつ、基礎自治体である市町村の果たす役割にも留意し、道府県民税4%、市町村民税6%とする。
  この税源移譲は、平成 19 年分の所得税及び平成 19 年度分の個人住民税から適用し、平成 18 年度においては、暫定的措置として、税源移譲額の全額を所得譲与税によって措置する。
  なお、税源移譲に伴い住宅ローン減税により控除される税額が減少する者については、税源移譲の前後で税負担の変動が生ずることのないよう、平成 18 年までに入居した者に係る平成 20 年度以降の個人住民税において、所要の減額措置を講ずる。
  また、平成 16 年度及び 17 年度の与党税制改正大綱の考え方に沿って、定率減税を廃止する。

2 安心・安全への配慮
  国民にとって、自らの生活基盤を災害から守ることは何よりも重要である。災害に強い国づくりを推進するとの観点から、いわゆる新耐震基準を満たさない住宅の自発的な耐震改修をより効果的に促進するため、所得税における耐震改修税額控除制度及び固定資産税における減額制度を創設する。
  また、地震災害に対する国民の自助努力による個人資産の保全を促進し、地域災害時における将来的な国民負担の軽減を図るとの観点から、地震保険料控除を創設する。
  さらに、アスベスト廃棄物の安全な処理を促進するための税制上の措置を講ずる。

3 産業競争力・経済活性化の促進
( 1 )研究開発税制・情報基盤強化税制等
  日本経済が新しい躍動の時代を実現していくためには、民間の研究開発活動の促進や、経済活動のインフラである情報システムの安全性向上と経営効率化に資する最新システムの導入の促進が重要である。このため、研究開発税制について試験研究費の増加に向けたインセンティブ効果を高めるための改正を行うとともに、産業競争力のための情報基盤強化税制を創設する。これらの措置を期限を区切って集中・重点的に講ずることにより新たな成長に向けた基盤の強化に取り組む。また、経営者のたゆまぬ努力を促す観点から、透明性・適正性を備えた業績連動型役員報酬の損金算入を可能とする。

( 2 )中小企業・ベンチャー支援
  中小企業は、わが国の産業競争力の基盤を支えるものである。中小企業技術基盤強化税制について、イノベーションを支える試験研究活動の拡大のための改正を行うとともに、中小企業の生産性の向上のために中小企業投資促進税制の対象にソフトウェア等を追加する。また、中小企業の財務基盤の強化を図る観点から、同族会社の留保金課税制度のあり方を抜本的に見直す。さらに、交際費課税の範囲の明確化や非上場株式の物納要件の緩和を行うほか、少額減価償却資産の即時償却の特例について、必要な見直しを行った上で適用期限を延長する。

4 土地・住宅税制
( 1 )土地流通課税等
  近年、一部の地域を中心に土地取引が活発化しつつある。こうした動きをより広範かつ確実なものとするためには、土地の更なる流動化を促進し、土地取引の活性化を図ることが重要である。このため、土地の売買等に係る登録免許税について期限を区切って軽減するとともに、不動産取得税について土地等の取得に係る税率の特例措置の適用期限を延長する。
  また、住宅投資を促進する観点から、住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例について適用期限を延長する。
( 2 )固定資産税
  平成 18 年度は評価替えの実施により大幅な減収となる見込みであるが、固定資産税は市町村財政を支える基幹税であり、その安定的確保が不可欠である。また、土地に係る固定資産税については、平成9年度から負担水準の均衡化を進めてきたが、依然として負担水準のばらつきが残っている。
  こうした点を踏まえ、平成 18 年度から平成 20 年度までの土地に係る固定資産税の税負担の調整措置に関して、納税者に分かりやすい簡素な制度に見直しを図ることとし、負担水準が低い宅地について、課税の公平の観点から、均衡化を一層促進する措置を講ずる。また、商業地等の宅地に係る課税標準額の上限を維持するとともに、地方公共団体の条例による減額制度を継続する。

5 国際課税
  経済のグローバル化が進展し、国境をまたいだ経済活動が多様化・複雑化していく中、国際的な投資交流を促進するとともに、租税回避行為を防止し、適正な課税・確実な執行を確保することが重要である。このような観点から、日英・日印租税条約の基本合意を受けた所要の国内法制の整備を行う。また、非永住者制度や過少資本税制の適正化、租税条約の情報交換規定に基づく情報収集手段の拡充などの措置を講ずる。

6 酒税制度
  現行酒税制度の下では、酒類をきめ細かく分類し、その分類ごとに異なる税率を定めているため、複雑な税体系となっているだけでなく、従来とは異なる原料や製法により、低い税率により低価格を付した多種多様な商品が数多く生産・販売されるに至っている。
  こうした状況を踏まえ、真に高品質・低価格の商品開発を目指した公正な競争を促進し、経済活動に対する税制の中立性を確保する観点から、酒類の分類を大幅に簡素化して4種類とするとともに、税率について所要の調整を行う。

7 円滑な申告納税のための環境整備
  税制を適正かつ公平に執行するためには、国民の視点に立ち、申告納税のための環境整備を図っていくことが重要である。
  相続税の物納制度については、制度に対する信頼を確保するとともに納税者の利便に資するよう、物納許可基準の明確化や手続の迅速化・明確化等の観点から、抜本的な見直しを行う。給与の源泉徴収票等の税務上の民−民間書面について、近年のIT化の状況等を踏まえ、納税者等の利便性の向上を図る観点から、電子的交付を可能とする。公示制度について、本来の制度目的とは異なる用途に使われている等との指摘を踏まえ、廃止する。

 以上のとおり、我々は、少子・長寿化、グローバル化や情報化の進展といった経済社会の変化に適切に対応するため、税制面でも幅広い制度改革を果断に実行することを目指していく。あわせて、これを円滑かつ公平に執行するため、税務の執行体制の充実を図る。

第二 平成 18 年度税制改正の具体的内容

一 国・地方を通ずる個人所得課税(税源移譲等)
1 税源移譲
( 1 )所得税
@ 所得税の税率構造を次のように改める。

現行
改正案
[課税所得]
[税率]
 
[課税所得]
[税率]
330 万円以下の金額
10 %
  195 万円以下の金額
5%
900 万円以下の金額
20 %
  330 万円以下の金額
10 %
1,800 万円以下の金額
30 %
  695 万円以下の金額
20 %
1,800 万円超の金額
37 %
  900 万円以下の金額
23 %
      1,800 万円以下の金額
33 %
      1,800 万円超の金額
40 %

(注)上記の改正は、平成 19 年分以後の所得税について適用する。
A 給与等に係る税額表の見直しを行うとともに、特定公的年金等に係る源泉徴収税率を5%(現行 10 %)に引き下げる。
(注)上記の改正は、平成 19 年1月1日以後に支払うべき給与等及び公的年金等について適用する。
B その他所要の措置を講ずる。

( 2 )個人住民税
@ 個人住民税の税率構造を次のように改める。

現行
改正案
[課税所得]
[標準税率]
[課税所得]
[標準税率]
200 万円以下の金額
5%
   
700 万円以下の金額
10 %
一律
10 %
700 万円超の金額
13 %
   

道府県民税

現行
改正案
[課税所得]
[標準税率]
[課税所得]
[標準税率]
700 万円以下の金額
2%
   
700 万円超の金額
3%
一律
4%

市町村民税

現行
改正案
[課税所得]
[標準税率]
[課税所得]
[標準税率]
200 万円以下の金額
3%
   
700 万円以下の金額
8%
一律
6%
700 万円超の金額
10 %
   

(注1)上記の改正は、平成 19 年度分以後の個人住民税について適用する。
(注2)上記の改正に伴い、退職所得に係る特別徴収税額表を廃止する。

A 人的控除額の差に基づく負担増の減額措置
  所得税と個人住民税の人的控除額の差に基づく負担増を調整するため、個人住民税所得割額から次の額を減額する。
  イ 個人住民税の課税所得金額が 200 万円以下の者
    (イ)と(ロ)のいずれか小さい額の5%
  (イ)人的控除額の差の合計額
  (ロ)個人住民税の課税所得金額
  ロ 個人住民税の課税所得金額が 200 万円超の者
   {人的控除額の差の合計額−(個人住民税の課税所得金額− 200 万円)} の5%
   ただし、この額が 2,500 円未満の場合は、 2,500 円とする。
(注1)個人住民税の課税所得金額は、課税総所得金額、課税退職所得金額及び課税山林所得金額の合計額とする。
(注2)上記の改正は、平成 19 年度分以後の個人住民税について適用する。

B 分離課税等に係る個人住民税の税率割合等
  分離課税等に係る都道府県分と市町村分の税率割合等を、税源移譲後の道府県民税(4%)と市町村民税(6%)の割合に合わせ、次のように改める。

現行
改正案
イ 土地、建物等の長期譲渡所得
  道府県民税 1.6 %
  市町村民税 3.4 %
イ 土地、建物等の長期譲渡所得
  道府県民税2%
  市町村民税3%

ロ 優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得
  (イ)譲渡益 2,000 万円以下の部分
  道府県民税 1.3 %
  市町村民税 2.7 %
  (ロ)譲渡益 2,000 万円超の部分
  道府県民税 1.6 %
  市町村民税 3.4 %

ロ 優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得
  (イ)譲渡益 2,000 万円以下の部分
  道府県民税 1.6 %
  市町村民税 2.4 %
  (ロ)譲渡益 2,000 万円超の部分
  道府県民税2%
  市町村民税3%

ハ 居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得
  (イ)特別控除後の譲渡益 6,000 万円以下の部分
  道府県民税 1.3 %
  市町村民税 2.7 %
  (ロ)特別控除後の譲渡益 6,000 万円超の部分
  道府県民税 1.6 %
  市町村民税 3.4 %

ハ 居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得
  (イ)特別控除後の譲渡益 6,000 万円以下の部分
  道府県民税 1.6 %
  市町村民税 2.4 %
  (ロ)特別控除後の譲渡益 6,000 万円超の部分
  道府県民税2%
  市町村民税3%
ニ 土地、建物等の短期譲渡所得
  道府県民税3%
  市町村民税6%
  ただし、国等に対する譲渡については、道府県民税 1.6 %、市町村民税 3.4%
ニ 土地、建物等の短期譲渡所得
  道府県民税 3.6 %
  市町村民税 5.4 %
  ただし、国等に対する譲渡については、道府県民税2%、市町村民税3%
ホ 株式等に係る譲渡所得等
  道府県民税 1.6 %
  市町村民税 3.4 %
ホ 株式等に係る譲渡所得等
  道府県民税2%
  市町村民税3%
ヘ 上場株式等に係る譲渡所得等
  道府県民税1%
  市町村民税2%
ヘ 上場株式等に係る譲渡所得等
  道府県民税 1.2 %
  市町村民税 1.8 %
ト 先物取引等に係る雑所得等
  道府県民税 1.6 %
  市町村民税 3.4 %
ト 先物取引等に係る雑所得等
  道府県民税2%
  市町村民税3%
チ 土地の譲渡等に係る事業所得等
  道府県民税3%
  市町村民税9%
チ 土地の譲渡等に係る事業所得等
  道府県民税 4.8 %
  市町村民税 7.2 %
リ 肉用牛の売却による農業所得
  道府県民税 0.5 %
  市町村民税1%
リ 肉用牛の売却による農業所得
  道府県民税 0.6 %
  市町村民税 0.9 %
ヌ 道府県民税配当割、株式等譲渡所得割の市町村に対する交付割合
  100 分の 68 (優遇税率適用の間は3分の2)
ヌ 道府県民税配当割、株式等譲渡所得割の市町村に対する交付割合
  5分の3
ル 配当控除における控除率
  道府県民税 0.8 %、 0.4 %、 0.2 %(課税総所得金額 1,000 万円超の部分は、 0.4 %、 0.2 %、 0.1 %)、市町村民税2%、1%、 0.5 %(課税総所得金額 1,000 万円超の部分は、1%、 0.5 %、 0.25 %)
ル配当控除における控除率
  道府県民税 1.2 %、 0.6 %、 0.3 %(課税総所得金額 1,000 万円超の部分は、 0.6 %、 0.3 %、 0.15 %)、市町村民税 1.6 %、 0.8 %、 0.4 %(課税総所得金額 1,000 万円超の部分は、 0.8 %、 0.4 %、 0.2 %)
ヲ 外国税額控除における控除限度額
  道府県民税 国税の控除限度額の 100 分の 10
  市町村民税国税の控除限度額の 100 分の 20
ヲ 外国税額控除における控除限度額
  道府県民税 国税の控除限度額の 100 分の 12
  市町村民税 国税の控除限度額の 100 分の 18
ワ 配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除における割合
  道府県民税 100 分の 32 (優遇税率適用の間は3分の1)
  市町村民税 100 分の 68 (優遇税率適用の間は3分の2)
ワ 配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除における割合
  道府県民税 5分の2

  市町村民税 5分の3

(注)上記の改正のうち、イからリ、ル及びヲに係る改正は、平成 19 年度分以後の個人住民税について、ヌに係る改正は、平成 19 年8月交付分以後の交付金について、ワに係る改正は、平成 20 年度分以後の個人住民税について適用する。

C 税源移譲に伴う所要の措置
イ 累進税率を前提とした規定である山林所得の5分5乗課税並びに変動所得及び臨時所得の平均課税を廃止する。
(注)上記の改正は、平成 19 年度分以後の個人住民税について適用する。
ロ 平成 19 年度分の個人住民税に係る課税所得金額の合計額から所得税と個人住民税の人的控除額の差の合計額を控除した金額がある者のうち、平成20 年度分の個人住民税に係る課税所得金額の合計額から人的控除額の差の合計額を控除した金額がないものについて、平成 19 年1月1日現在の住所所在地の市町村長に対する申請に基づき、平成 19 年度分の個人住民税を改正前の地方税法の規定の例によって算出した税額まで減額する。
ハ 平成 18 年度以前に課した個人の道府県民税に係る徴収金について、平成19 年4月から平成 24 年3月までの各月において市町村が道府県に払い込む場合に限り、平成 19 年3月 31 日現在によって算定した平成 18 年度の収入額となるべき個人の道府県民税の課税額の合計額と同年度の収入額となるべき個人の市町村民税の課税額の合計額の割合によって算定する経過措置を講ずる。
ニ 平成 19 年分以降の所得税において住宅借入金等特別税額控除の適用がある者(平成 11 年から平成 18 年までに入居した者に限る。)のうち、当該年分の住宅借入金等特別税額控除額と当該年分の課税総所得金額、課税退職所得金額及び課税山林所得金額に税源移譲のための改正前の税率を適用した場合の所得税額(住宅借入金等特別税額控除の適用がないものとした場合の所得税額とする。)のいずれか小さい金額から当該年分の所得税額(住宅借入金等特別税額控除の適用がないものとした場合の所得税額とする。)を控除した残額があるものについては、翌年度分の個人住民税において、当該控除した残額に相当する額を減額する。
  なお、この措置は、対象者の申請に基づき、市町村長が税務署長に照会して減額すべき金額を確認する方法によって実施し、この措置によって生ずる平成 20 年度以降の個人住民税の減収額は、全額国費で補てんする。
D 個人の道府県民税に係る徴収取扱費交付金の算定方法等
イ 個人の道府県民税に係る徴収取扱費交付金の金額(過誤納金、還付加算金及び前納報奨金に係る交付金の金額を除く。)を、納税義務者数(当該年度課税分)に 3,000 円を乗じて得た金額(現行:税収入額に 100 分の7を乗じて得た金額と納税通知書等の数に 60 円を乗じて得た金額の合計額)とする。
(注)上記の改正は、平成 19 年度課税分以後の個人の道府県民税に係る徴収取扱費交付金について適用する。ただし、平成 19 年度課税分及び平成 20年度課税分の個人の道府県民税に係る徴収取扱費交付金については、納税義務者数に 4,000 円を乗じて得た金額とする。
ロ 道府県民税利子割(法人の利子等に対する課税に相当する部分を除く。)、 配当割及び株式等譲渡所得割に係る市町村への交付金の金額の算定において、徴収事務に要する経費を控除するために税収入額に乗ずる率を、 100分の 99 (現行 100 分の 95 )とする。
(注)上記の改正は、平成 19 年8月交付分以後の交付金について適用する。
E その他所要の措置を講ずる。
( 3 )平成 18 年度の所得譲与税
  平成 18 年度の所得譲与税3兆 94 億円については、税源移譲後の道府県民税所得割、市町村民税所得割の税率を踏まえ、都道府県へ2兆 1,794 億円、市町村(特別区を含む。)へ 8,300 億円をそれぞれ以下のとおり譲与する。
@ 都道府県
各都道府県への譲与額は、2兆 1,794 億円のうち、
イ 6,695.4 億円については、平成 17 年度の所得譲与税の各団体ごとの譲与額、
ロ 6,292 億円については、平成 17 年度の税源移譲予定特例交付金の各団体ごとの交付額、
ハ 8,806.6 億円については、平成 17 年度の道府県民税所得割に係る納税義務者数及び課税総所得金額等の額(課税総所得金額、課税退職所得金額及び課税山林所得金額の合計額をいう。)を用いて算出した各団体ごとの税源移譲見込額であん分した額、
とする。
(注)「税源移譲見込額」は、各都道府県ごとに平成 17 年度の道府県民税所得割について次に掲げる額を合計した額とする。
  (イ)課税総所得金額等の額が 700 万円以下である納税義務者の課税総所得金額等の額の総額に 100 分の2を乗じて得た額
  (ロ)課税総所得金額等の額が 700 万円超である納税義務者の課税総所得金額等の額の総額に 100 分の1を乗じて得た額
  (ハ)課税総所得金額等の額が 700 万円超である納税義務者の数に7万円を乗じて得た額
A 市町村
各市町村への譲与額は、 8,300 億円のうち、
イ  4,463.6 億円については、平成 17 年度の所得譲与税の各団体ごとの譲与額、
ロ  3,836.4 億円については、平成 17 年度の市町村民税所得割に係る納税義務者数及び課税総所得金額等の額を用いて算出した各団体の税源移譲見込額であん分した額、
とする。
(注)「税源移譲見込額」は、各市町村ごとに平成 17 年度の市町村民税所得割について(イ)から(ハ)の合計額から(ニ)及び(ホ)を控除した額(当該額が負数の場合は0円)とする。
  (イ)課税総所得金額等の額が 200 万円以下である納税義務者の課税総所得金額等の額の総額に 100 分の3を乗じて得た額
  (ロ)課税総所得金額等の額が 200 万円を超え 700 万円以下である納税義務者の数に 10 万円を乗じて得た額
  (ハ)課税総所得金額等の額が 700 万円超である納税義務者の数に 24 万円を乗じて得た額
  (ニ)課税総所得金額等の額が 200 万円を超え 700 万円以下である納税義務者の課税総所得金額等の額の総額に 100 分の2を乗じて得た額
  (ホ)課税総所得金額等の額が 700 万円超である納税義務者の課税総所得金額等の額の総額に 100 分の4を乗じて得た額

2 定率減税の廃止等
( 1 )定率減税は、所得税については平成 18 年分、個人住民税については平成 18 年度分をもって廃止する。
( 2 )上記( 1 )の定率減税の廃止に伴い居住者の予定納税基準額の計算の特例及び確定申告書の提出の特例については平成 18 年分をもって、居住者の給与等又は公的年金等に係る源泉徴収の特例及び居住者の年末調整の特例については平成18 年 12 月 31 日をもって廃止するとともに、税源移譲に伴い最高税率の特例を廃止し、特定扶養親族に係る扶養控除の額の加算の特例並びに法人税率の特例及び法人事業税率の特例を本則の制度とする。
( 3 )その他所要の措置を講ずる。

二 安心・安全への配慮

(国税)
1 地震保険料控除の創設
損害保険料控除を改組し、次のとおり地震保険料控除を創設する。
( 1 ) 居住者等の有する居住用家屋・生活用動産を保険又は共済の目的とし、かつ、地震等を原因とする火災等による損害に基因して保険金又は共済金が支払われる地震保険契約に係る地震等相当部分の保険料又は掛金(以下「保険料等」という。)の全額をその年分の総所得金額等から控除する(最高5万円)。
( 2 )経過措置として、平成 18 年 12 月 31 日までに締結した長期損害保険契約等(上記( 1 )の適用を受ける保険料等に係るものを除く。)に係る保険料等については、従前の損害保険料控除を適用する(最高1万5千円)。
( 3 )上記( 1 )と( 2 )を適用する場合には合わせて最高5万円とする。
( 4 )その他所要の措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成 19 年分以後の所得税について適用する。
2 既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除制度の創設
( 1 )居住者が、平成 18 年4月1日から平成 20 年 12 月 31 日までの間に、一定の区域内において、その者の居住の用に供する家屋(昭和 56 年5月 31 日以前に建築された家屋で一定のもの)の耐震改修(建築基準法に基づく現行の耐震基準(昭和 56 年6月1日施行)に適合させるための耐震改修をいう。以下「住宅耐震改修」という。)をした場合には、その者のその年分の所得税の額から、当該住宅耐震改修に要した費用の額の 10 %相当額(当該金額が 20 万円を超える場合には 20 万円とし、 100 円未満の端数があるときはこれを切り捨てる。)を控除する。
  (注)「一定の区域」とは、次に掲げる計画に定められた区域をいう。
  @ 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法の地域住宅計画(住宅耐震改修のための一定の事業を定めたものに限る。)
  A 建築物の耐震改修の促進に関する法律の耐震改修促進計画(住宅耐震改修のための一定の事業を定めたものに限る。)
  B 住宅耐震改修促進計画(地方公共団体が地域の安全を確保する見地から独自に定める計画で、昭和 56 年5月 31 日以前に建築された住宅につき、住宅耐震改修のための一定の事業を定めたものをいう。)
( 2 )上記( 1 )の税額控除は、確定申告書に、当該控除に関する明細書並びに地方公共団体の長の当該一定の区域内の家屋である旨、当該住宅耐震改修をした家屋である旨及び当該住宅耐震改修の費用の額を記載した書類等の添付がある場合に適用するものとする。
3 建築物の耐震改修の促進に関する法律の改正に伴い、青色申告書を提出する事業者が、平成 18 年4月1日から平成 20 年3月 31 日までの間に、特定建築物について同法の認定計画に基づく耐震改修工事が行われる場合において、その特定建築物につき耐震改修に係る所管行政庁の指示を受けていないときは、その工事に伴って取得等をされる建物の部分について 10 %の特別償却ができる措置を講ずる。
4 公害防止用設備の特別償却制度について、アスベスト対策として、アスベスト廃棄物処理用設備を加える。
5 マンション建替事業の施行者等が受ける権利変換手続開始の登記等に対する登録免許税の免税措置の適用期限を2年延長する。

(地方税)
1 地震保険料控除の創設
損害保険料控除を改組し、次のとおり地震保険料控除を創設する。
( 1 )居住者等の有する居住用家屋・生活用動産を保険又は共済の目的とし、かつ、地震等を原因とする火災等による損害に基因して保険金又は共済金が支払われる地震保険契約に係る地震等相当部分の保険料又は掛金(以下「保険料等」という。)の金額の2分の1に相当する金額を総所得金額等から控除する(最高2万5千円)。
( 2 )経過措置として、平成 18 年 12 月 31 日までに締結した長期損害保険契約等(上記( 1 )の適用を受ける保険料等に係るものを除く。)に係る保険料等については、従前の損害保険料控除を適用する(最高1万円)。
( 3 )上記( 1 )と( 2 )を適用する場合には合わせて最高2万5千円とする。
( 4 )その他所要の措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成 20 年度分以後の個人住民税について適用する。
2 既存住宅を耐震改修した場合の当該住宅に係る固定資産税について、次のとおり税額を減額する措置を講ずる。
( 1 )昭和 57 年1月1日以前から存していた住宅について、平成 18 年1月1日から平成 27 年 12 月 31 日までの間に、建築基準法に基づく現行の耐震基準(昭和 56 年6月1日施行)に適合させるよう一定の改修工事(1戸当たり工事費 30 万円以上のものに限る。)を施した場合において、その旨を市町村に申告したものに限り、当該住宅に係る固定資産税の税額を2分の1減額する。
( 2 )減額は、改修工事が完了した年の翌年度分の固定資産税から、工事完了時期に応じ、平成 18 年1月1日から平成 21 年 12 月 31 日までに改修した場合は3年度分、平成 22 年1月1日から平成 24 年 12 月 31 日までに改修した場合は2年度分、平成 25 年1月1日から平成 27 年 12 月 31 日までに改修した場合は1年度分それぞれ実施する。
( 3 )減額の対象は、1戸当たり 120 平方メートル相当分までとする。
( 4 )減額を受けようとする対象住宅の所有者は、上記耐震基準に適合した工事であることにつき、地方公共団体、建築士、指定住宅性能評価機関又は指定確認検査機関が発行した証明書を添付して、改修後3月以内に市町村に申告しなければならないこととする。
3 新潟県中越地震災害により滅失・損壊した家屋及び償却資産に代わるものとして一定の被災地域内で取得する家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税について、最初の4年間2分の1減額する措置を、地震発生日以後、平成 20 年度までの間に取得したものに限り講ずる。
4 鉄軌道事業者等が政府の補助を受けて実施する駅の耐震補強工事により取得する一定の償却資産に係る固定資産税について、課税標準を最初の5年間価格の3分の2とする措置を2年間に限り講ずる。
5 と畜場において設置される牛海綿状脳症(BSE)対策実施のための一定の償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、対象にとさつ牛の反射運動を抑制するための設備を追加する。
6 鉄軌道事業者が政府の補助を受けて取得した安全性の確保のために特に緊急に整備が必要な一定の設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置(最初の5年間価格の4分の1)について、対象に速度超過防止用自動列車停止装置、重軌条化設備及び制動装置の整備工事により取得された償却資産を追加する。
7 地震防災対策の用に供する償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
8 特定都市河川浸水被害対策法に基づき都道府県知事等の許可を要する雨水浸透阻害行為に伴い設置される一定の雨水貯留浸透施設に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
9 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律に規定する防災街区整備事業の施行に伴い従前の権利者が取得する一定の家屋に係る固定資産税の減額措置の適用期限を2年延長する。
10 鉄軌道事業者が取得する新造車両で高齢者、身体障害者等の利用の円滑化に資する一定の構造を有する車両に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
11 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律に規定する特定事業計画に基づき鉄軌道事業者等が既設の駅において実施する改良工事により取得する一定の家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
12 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律に規定する特定事業計画に基づき鉄軌道事業者等が既設の駅において実施する改良工事により取得する一定の家屋に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
13 既設の地下駅の火災対策のために政府の補助を受けて取得された一定の家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の適用期限を3年延長する。
14 河川法に規定する高規格堤防の整備に係る事業のために使用された土地の上に建築されていた家屋について移転補償金を受けた者が当該土地の上に取得する代替家屋に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
15 移転補助を受け土砂災害特別警戒区域から移転する者が従前の不動産に代わるものとして区域外に取得する不動産(住宅の用に供するものに限る。)に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
16 マンション建替事業の施行に伴いやむを得ない事情により権利変換を希望しない旨の申出をした者が施行マンション内で行っていた事業を引き続き行うための当該事業の用に供する土地等(住宅の用に供するものを除く。)に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。

三 産業競争力・経済活性化の促進
<研究開発税制・情報基盤強化税制等>

1 試験研究費に係る税額控除制度について、次のとおり見直しを行う。
( 1 )試験研究費の総額に係る税額控除制度について、増加試験研究費の税額控除制度を統合し、平成 18 年4月1日から平成 20 年3月 31 日までの間に開始する各事業年度において、試験研究費のうち比較試験研究費を上回る部分の税額控除率につき5%を加える措置を2年間の時限措置として講ずる。
( 2 )中小企業技術基盤強化税制について、平成 18 年4月1日から平成 20 年3月31 日までの間に開始する各事業年度において、試験研究費のうち比較試験研究費を上回る部分の税額控除率につき5%を加える措置を2年間の時限措置として講ずる。
( 3) 特別共同試験研究費の範囲に、希少疾病用医薬品及び希少疾病用医療機器に関する試験研究費を加える。
2 産業競争力のための情報基盤強化税制の創設
  青色申告書を提出する事業者が、平成 18 年4月1日から平成 20 年3月 31 日までの間に、産業競争力の向上に資する設備等であって情報セキュリティ対策に対応したものの取得等をして、これを国内にある事業の用に供した場合には、その設備等の基準取得価額の 10 %相当額の税額控除と 50 %相当額の特別償却との選択適用ができる制度を2年間の時限措置として創設する。また、資本金1億円以下の法人については、一定のリース資産の賃借をして、これを国内にある事業の用に供した場合には、基準リース費用の総額の 60 %相当額について 10 %相当額の税額控除ができることとする。ただし、当期の法人税額の 20 %相当額を限度とし、控除限度超過額については1年間の繰越しができることとする。
3 法人がその役員に対して支給する利益を基礎として算定される給与のうち、非同族法人が業務を執行する役員に対して支給する給与で、当該事業年度において損金経理をしていること、算定方法につき報酬委員会における決定等の適正な手続が執られており、かつ、有価証券報告書等で開示されていることその他の一定の要件を満たすものの額は、原則として、損金の額に算入する。

<中小企業・ベンチャー支援>
(国税)
1 中小企業技術基盤強化税制について、平成 18 年4月1日から平成 20 年3月 31日までの間に開始する各事業年度において、試験研究費のうち比較試験研究費を上回る部分の税額控除率につき5%を加える措置を2年間の時限措置として講ずる。(再掲)
2 同族会社の留保金課税制度について、次の見直しを行う。
( 1 )留保金課税の対象となる同族会社であるかどうかの判定について、3株主グループによる判定から1株主グループによる判定とする。
( 2) 留保控除額を次に掲げる金額のうち最も多い金額とする。
@ 所得等の金額の 40 %(中小法人(資本の金額が1億円以下の法人をいう。 Cにおいて同じ。)にあっては、 50 %)に相当する金額
A 年 2,000 万円
B 利益積立金額が資本の金額の 25 %に満たない場合におけるその満たない部分の金額に相当する金額
C 中小法人において自己資本比率(自己資本(同族関係者からの借入金を含む。)/総資産)が 30 %に満たない場合におけるその満たない部分の金額に相当する金額
( 3 )中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の経営革新計画の承認を受けた中小企業者がその計画に従って経営革新のための事業を実施している各事業年度(平成 18 年4月1日から平成 20 年3月 31 日までの間に開始する各事業年度に限る。)について、留保金課税を不適用とする措置を講ずる。
3 交際費等の損金不算入制度について、損金不算入となる交際費等の範囲から1人当たり 5,000 円以下の一定の飲食費を除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
4 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例について、その事業年度に取得等をした少額減価償却資産の取得価額の合計額が 300 万円を超える場合には、その超える部分に係る減価償却資産を対象から除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
5 中小企業投資促進税制について、対象資産に一定のソフトウェア及びデジタル複合機を加えるとともに、対象資産から電子計算機以外の器具備品を除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
6 欠損金の繰戻しによる還付の不適用制度の創業5年以内の中小企業者の適用除外措置を2年延長する。

(地方税)
1 中小企業者等の試験研究費に係る法人住民税の特例措置について、平成 18 年4月1日から平成 20 年3月 31 日までの間に開始する各事業年度において、課税標準となる法人税額から控除する額に、試験研究費のうち比較試験研究費を上回る部分の額の5%を加える措置を2年間の時限措置として講ずる。

四土地・住宅税制

(国税)
1 平成 18 年4月1日から平成 20 年3月 31 日までの間の措置として、土地に関する次の登記に対する登録免許税の税率を、それぞれ次のとおり軽減する。
( 1 )売買による所有権の移転登記 1,000 分の 10 (本則 1,000 分の 20 )
( 2 )所有権の信託の登記 1,000 分の2(本則 1,000 分の4)
2 特定目的会社が資産流動化計画に基づき特定不動産を取得した場合等の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、軽減税率を不動産の所有権の移転登記にあっては 1,000 分の6から 1,000 分の8に、質権又は抵当権の移転登記にあっては 1,000 分の1から 1,000 分の 1.5 に引き上げたうえ、その適用期限を2年延長する。
3 特定の資産の買換えの場合等の課税の特例について、次のとおり見直しを行ったうえ、その適用期限を5年延長する。
(1) 次の買換えを適用対象から除外する。
@ 誘致区域の外から内への買換えのうち、工場立地法に係る措置、都市計画区域内の造成団地に係る措置、旧環境事業団法に係る措置、独立行政法人空港周辺整備機構が空港周辺整備計画に従って整備した土地の区域に係る措置及び土地改良事業のうち埋立地又は干拓地以外の農用地の造成に係る措置
A 低開発地域工業開発地区等及び誘致区域の外から低開発地域工業開発地区等内への買換えのうち低開発地域工業開発地区に係る措置
B 特定農山村地域内の所有権移転等促進計画に定めるところによる買換え
C 沿道地区計画の区域内の沿道整備権利移転等促進計画に定めるところによる買換え
(2) 譲渡資産が土地等である場合の面積要件について、市街化区域又は既成市街地等の内から外への買換えのうち畜産農業用の特例を廃止する。
(3) 誘致区域の外から内への買換えのうち、臨港地区又は港湾区域内の公有水面の埋立地の区域に係る措置について、買換資産を流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の認定総合効率化計画に記載されたものに限定する。
(4) 船舶から船舶への買換えのうち漁船から漁船への買換え以外のものについて、買換資産を新造船又は環境負荷低減型の船舶に限定する。
4 住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例の適用期限を2年延長する。
5 給与所得者等が住宅資金の貸付け等を受けた場合の課税の特例の適用期限を2年延長する。
6 優良賃貸住宅等の割増償却制度について、平成 18 年4月1日から平成 20 年3月31 日までの間に改正後の中心市街地の活性化に関する法律(仮称)の認定を受けた基本計画に基づく中心市街地共同住宅整備事業(仮称)により建設される一定の優良な賃貸住宅の取得等をした場合には、5年間 36 %(耐用年数が 35 年以上のものについては、 50 %)の割増償却ができる措置を追加するとともに、対象となる賃貸住宅から特定優良賃貸住宅を除外する。

(地方税)
1 土地に係る固定資産税の税負担の調整措置
平成 18 年度から平成 20 年度までの土地に係る固定資産税の負担調整措置について、次のとおりとする。
( 1 )宅地
  平成 18 年度評価替えに伴い、宅地に係る負担調整措置については、商業地等の宅地に係る課税標準額の法定上限(評価額の 70 %)を維持するとともに、平成 16 年度から講じられている地方公共団体の条例による減額制度を継続する。また、課税の公平及び制度の簡素化の観点から、負担水準が低い宅地について、その均衡化を一層促進する措置を講ずる。
@ 商業地等
イ 負担水準が 70 %を超える商業地等については、当該年度の評価額の 70 %を課税標準額とする。
ロ 負担水準が 60 %以上 70 %以下の商業地等については、前年度の課税標準額を据え置く。
ハ 負担水準が 60 %未満の商業地等については、前年度の課税標準額に当該年度の評価額の5%を加えた額を課税標準額とする。ただし、当該額が、評価額の 60 %を上回る場合には 60 %相当額とし、評価額の 20 %を下回る場合には 20 %相当額とする。
ニ 商業地等の固定資産税については、課税標準額の法定上限である 70 %の場合に算定される税額から、地方公共団体の条例の定めるところにより、当該年度の評価額の 60 %から 70 %の範囲で条例で定める割合により算定される税額まで、一律に減額することができる措置を継続する。
A 住宅用地
イ 負担水準が 80 %以上の住宅用地については、前年度の課税標準額を据え置く。
ロ 負担水準が 80 %未満の住宅用地については、前年度の課税標準額に、当該年度の評価額に住宅用地特例率(6分の1又は3分の1)を乗じて得た額(以下「本則課税標準額」という。)の5%を加えた額を課税標準額とする。ただし、当該額が、本則課税標準額の 80 %を上回る場合には 80 %相当額とし、本則課税標準額の 20 %を下回る場合には 20 %相当額とする。
B 平成 19 年度及び平成 20 年度における価格の修正
  据置年度において簡易な方法により価格の下落修正ができる特例措置を継続する。
C 著しい地価下落に対応した臨時的な税負担の据置措置は廃止する。
( 2 )農地
  一般農地及び一般市街化区域農地に対する固定資産税の負担調整措置は、現行と同様とする。
  特定市街化区域農地については、従来どおり一般住宅用地と同様の取扱いとする。
2 土地に係る都市計画税の税負担の調整措置
  固定資産税の改正に伴う所要の改正を行う。
3 不動産取得税の標準税率の特例措置
  不動産取得税の標準税率(本則4%)を3%としている特例措置について、次のとおりとする。
( 1 )住宅及び住宅用地に係る特例措置を平成 21 年3月 31 日まで延長する。
( 2 )商業地等の住宅用地以外の土地に係る特例措置を平成 21 年3月 31 日まで延長する。
( 3 )店舗、事務所等の住宅以外の家屋に係る特例措置を廃止する。ただし、平成18 年4月1日から平成 20 年3月 31 日までの2年間に限り、標準税率を 3.5 %とする経過措置を講ずる。
4 宅地及び宅地比準土地の取得に係る不動産取得税の課税標準を価格の2分の1とする特例措置について、平成 21 年3月 31 日まで延長する。なお、本特例措置の延長に伴い、所要の調整措置を講ずる。
5 新築住宅に係る固定資産税の減額措置の適用期限を2年延長する。
6 高齢者向け優良賃貸住宅に係る固定資産税の減額措置の適用期限を2年延長する。
7 新築住宅特例適用住宅用土地に係る不動産取得税の減額措置(床面積の2倍( 200 平方メートルを限度)相当額の減額)について、土地取得後の住宅新築までの経過年数要件を緩和する特例措置の適用期限を2年延長する。
8 不動産取得税について、新築住宅を宅地建物取引業者等が取得したものとみなす日を住宅新築の日から1年(本則6月)を経過した日に緩和する特例措置の適用期限を2年延長する。
9 給与所得者等が住宅資金の貸付け等を受けた場合の課税の特例の適用期限を2年延長する。
10 三大都市圏の特定市の市街化区域農地を転用して新築した一定の賃貸住宅及びその敷地に係る固定資産税の減額措置について、次のとおり見直しを行ったうえ、その適用期限を3年延長する。
( 1 )第一種中高層耐火建築物である貸家住宅最初の5年間3分の2(現行4分の3)減額、その後5年間3分の1(現行3分の2)減額。
( 2 )敷地最初の3年間6分の1(現行3分の1)減額。

五 国際課税
1 非永住者制度の対象者を、居住者のうち、日本国籍を有しておらず、かつ、過去 10 年間のうち5年以下の期間国内に住所又は居所を有する個人とする。
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後の非永住者の判定について適用する。
2 国外支配株主等に係る負債の利子の課税の特例(いわゆる過少資本税制)について、次の措置を講ずる。
( 1 )国外支配株主等に対する負債から、借入れと貸付けの対応関係が明らかな債券現先取引等に係る負債を控除することができることとする。この場合において、適用要件となる国外支配株主等に対する負債の国外支配株主等の資本持分に対する倍率は、2倍超とする。
( 2 )対象となる負債及びその負債の利子に、次のもの(わが国の法人税の課税対象所得に含まれる負債の利子等を除く。)を加える。
@ 国外支配株主等が債務の保証をすることにより第三者が資金を供与した場合のその資金に係る負債並びにその負債の利子及び国外支配株主等に支払う債務の保証料
A 国外支配株主等から賃借をした債券を担保に第三者が資金を供与した場合のその資金に係る負債並びにその負債の利子及び国外支配株主等に支払う債券の使用料
B 上記@及びAの取引を組み合わせた場合の第三者が供与した資金に係る負債並びにその負債の利子、国外支配株主等に支払う債務の保証料及び第三者に支払う債券の使用料
(注)上記( 1 )の改正は平成 18 年4月1日以後に終了する事業年度の法人税について適用し、上記( 2 )の改正は平成 18 年4月1日以後に開始する事業年度の法人税について適用する。
3 条約相手国から犯則事件の調査に必要な情報提供の要請があった場合に、わが国に課税利益がない場合も含め、任意調査を行うことができることとする。また、あわせて、司法審査を経た上で、強制調査を行うことができることとする。
4 国外関連者との取引に係る課税の特例(いわゆる移転価格税制)について、現行の独立企業間価格の算定方法に合わせ、独立企業間価格の算定に必要な帳簿書類の提出がない場合の推定課税における独立企業間価格の算定方法に、次のものを加える。
( 1 )類似の事業を営む法人の当該事業に係る営業利益率を基に算定する方法(取引単位営業利益法に対応する方法)
( 2 )国外関連取引に係る事業に係る連結利益を調査対象法人と国外関連者との間で分割して算定する方法(利益分割法に対応する方法)
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後に開始する事業年度の所得について更正又は決定をする場合に適用する。
5 租税条約を実施するため、次の措置を講ずる。
( 1 )わが国の居住者等が条約相手国との間で課税上の取扱いの異なる事業体(以下「事業体」という。)を通じて支払を受ける配当等につき、所得税に加えて住民税も対象とする租税条約の適用がある場合における所得税と住民税との配分のために必要な規定の整備を行う。また、住民税について、わが国の居住者等が事業体を通じて支払を受ける配当等の課税の取扱いを明確化するための措置を講ずる。
( 2 )基本合意された日英租税条約に特典条項が設けられることに伴う規定の整備を行う。
( 3 )外国の芸能法人等に対する租税条約の免税手続及び特典条項のある租税条約に定められた適格性に関する権限ある当局の認定手続の規定の整備を行う。
( 4 )わが国の居住者又はわが国に恒久的施設を有する第三国の居住者が、事業体を通じて支払を受ける配当につき租税条約の特典を受けた場合における申告不要制度の適用に関する規定の整備を行う。
( 5 )その他所要の規定の整備を行う。
6 民間国外債等の利子及び発行差金の課税の特例の適用期限を2年延長する。
7 特別国際金融取引勘定において経理された預金等の利子の課税の特例の適用期限を2年延長する。
8 外国金融機関等の債券現先取引に係る利子の課税の特例の適用期限を2年延長する。

六 酒税・たばこ税

〔酒税〕
1 分類の簡素化
( 1 )酒類を「発泡性酒類」、「醸造酒類」、「蒸留酒類」及び「混成酒類」の4種類に分類する。
(注1)分類の名称は、全て仮称である。
(注2)製造免許等の区分は、原則として存置する。
( 2 )発泡性酒類とは、ビール、発泡酒及びこれらの酒類以外の発泡性を有する酒類でアルコール分が 10 度未満のもの(以下「その他の発泡性酒類」という。) をいう。
( 3 )醸造酒類とは、清酒、果実酒及びその他の醸造酒(仮称)でその他の発泡性酒類に該当しないものをいう。
( 4 )蒸留酒類とは、連続式蒸留しょうちゅう(仮称)、単式蒸留しょうちゅう(仮称)、ウイスキー、ブランデー、スピリッツ及び原料用アルコールでその他の発泡性酒類に該当しないものをいう。
( 5 )混成酒類とは、合成清酒、みりん、甘味果実酒、リキュール(仮称)、粉末酒及び雑酒でその他の発泡性酒類に該当しないものをいう。
2 税率の見直し
  酒税の税率を次のとおりとする。
( 1 )発泡性酒類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 220,000 円 /kl
@ 発泡酒(麦芽比率 25 %以上 50 %未満でアルコール分 10 度未満) 178,125 円 /kl
A 発泡酒(麦芽比率 25 %未満でアルコール分 10 度未満) 134,250 円 /kl
B その他の発泡性酒類(ホップ等を原料としたもの(以下のものを除く。)を除く。) 80,000 円 /kl
  イ 糖類、ホップ、水、大豆たんぱく及び酵母エキスを原料として発酵させたもの(エキス分が2度以上のものに限る。)
  ロ 糖類、ホップ、水、大豆ペプチド、酵母エキス及びカラメルを原料として発酵させたもの(エキス分が2度以上のものに限る。)
  ハ 糖類、ホップ、水、エンドウたんぱく及びカラメルを原料として発酵させたもの(エキス分が2度以上のものに限る。)
  ニ 糖類、ホップ、水、エンドウたんぱく、水溶性食物繊維及びカラメルを原料として発酵させたもの(エキス分が2度以上のものに限る。)
  ホ 糖類、ホップ、水、コーンたんぱく分解物、コーン、酵母エキス、醸造アルコール、食物繊維、香味料、クエン酸カリウム及びカラメルを原料として発酵させたもの(エキス分が2度以上のものに限る。)
  へ 発泡酒にスピリッツ(小麦又は大麦を原料の一部としたアルコール含有物を蒸留したものに限る。)を加えたもの(エキス分が2度以上のものに限る。)
( 2 )醸造酒類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 140,000 円 /kl
@ 清酒  120,000 円 /kl
A 果実酒  80,000 円 /kl
( 3 )蒸留酒類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 度 200,000 円 /kl(1度当たりの加算額 10,000 円 /kl )
・ウイスキー、ブランデー及びスピリッツ  37 度 370,000 円 /kl(1度当たりの加算額 10,000 円 /kl )
( 4 )混成酒類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 度 220,000 円 /kl(1度当たりの加算額 11,000 円 /kl )
@ リキュール及び甘味果実酒  12 度 120,000 円 /kl(1度当たりの加算額 10,000 円 /kl )
A 合成清酒  100,000 円 /kl
B みりん及び雑酒(みりん類似)  20,000 円 /kl
C 粉末酒 390,000 円 /kl
3 酒類の定義等の見直し
  清酒、しょうちゅう、果実酒等について、定義等の見直しを行う。
4 租税特別措置法の規定の整備等
  以上の改正に伴い、低アルコール分のしょうちゅう等に係る酒税の税率の特例措置等について、所要の見直しを行う。
5 実施時期
  以上の改正は、平成 18 年5月1日から実施する。
6 製造免許制度の見直し
  ブランデー等の製造免許を受けた者が、その免許を受けた製造場において、リキュールを製造しようとする場合には、最低製造数量基準(現行6kl )を適用しないこととする。
7 その他所要の措置を講ずる。

〔たばこ税〕
  国と地方のたばこ税の税率を次のように引き上げる。
( 1 )税率
@ 旧3級品以外の製造たばこ

   
現行
改正案
国のたばこ税 1,000 本につき
3,126 円
3,552 円
地方のたばこ税 1,000 本につき
3,946 円
4,372 円
 道府県たばこ税 1,000 本につき
969 円
1,074 円  
 市町村たばこ税 1,000 本につき
2,977 円
3,298 円  
合計
1,000 本につき
7,072 円
7,924 円

A 旧3級品の製造たばこ

   
現行
改正案
国のたばこ税 1,000 本につき
1,484 円
1,686 円
地方のたばこ税 1,000 本につき
1,873 円
2,075 円
 道府県たばこ税 1,000 本につき
461 円
511 円  
 市町村たばこ税 1,000 本につき
1,412 円
1,564 円  
合計
1,000 本につき
3,357 円
3,761 円

(注)旧3級品とは、専売納付金制度下において3級品とされていた紙巻たばこをいう。
( 2 )実施時期
  平成 18 年7月1日から実施する。
( 3 )その他
@ 手持品課税を実施する。
A その他所要の規定の整備を行う。

七 円滑な申告納税のための環境整備

(国税)

1 物納制度の改正
  相続税の物納制度について、手続の明確化・迅速化等の観点から次の見直しを行う。
( 1 )物納不適格財産の明確化等
@ 抵当権が設定されている不動産、境界が不明確な土地等の一定の財産を物納不適格財産(管理又は処分をするのに不適格な財産)として定め、その範囲の明確化を図る。
A 市街化調整区域内の土地、接道条件を充足していない土地(いわゆる無道路地)等の一定の財産を物納劣後財産(他に物納適格財産がない場合に限り物納を認める財産)として定め、その範囲の明確化を図る。
B 物納申請された財産が物納不適格財産に該当する場合、又は物納劣後財産に該当する場合であって他に物納適格財産を有するときは、税務署長は当該物納申請を却下する。
  この場合において、申請者は、当該却下の日から 20 日以内に、一度に限り物納の再申請をすることができることとする。
( 2) 物納手続の明確化
@ 物納財産を国が収納するために必要な書類として、物納財産の種類に応じ、登記事項証明書、測量図、境界確認書、要請により有価証券届出書等を提出する旨の確約書等一定の書類を定めるとともに、申請者は、これらの書類を物納申請時に提出する。
A 提出された物納手続に必要な書類の記載に不備があった場合又は物納手続に必要な書類の提出がなかった場合には、税務署長は、これらの必要書類の補正又は提出を申請者に請求することができることとする。
  この場合において、請求後 20 日以内に物納手続に必要な書類について補正又は提出がされなかった場合には、物納申請を取り下げたものとみなす。
B 税務署長は、1年以内の期限を定めて、廃材の撤去その他の物納財産を収納するために必要な措置 ( 物納を許可するために必要なものに限る。)を講ずべきことを申請者に請求することができることとする。
  この場合において、期限内に当該措置がされなかった場合には、物納申請を取り下げたものとみなす。
C 物納手続に必要な書類の準備や廃材の撤去等の措置に時間を要する場合には、申請者の届出により、上記@、A又はBに係る期限を、上記@の場合には物納申請期限から、上記A及びBの場合には必要書類の補正等の請求があった日からそれぞれ最長1年間延長することができることとする。
  ただし、一度の届出で延長できる期間は3ヶ月までとし、期間満了時には、1年に達するまで、再届出により延長する。
D 税務署長が物納を許可する際に、必要に応じ、後日において汚染地であったことが判明した場合に必要な措置を講ずること、有価証券を売却するために必要な書類を提出すること等の条件を付すことができることとする。
  なお、その条件に違反した場合には、5年以内に限り、物納の許可を取り消すことができることとする。
( 3 )物納申請の許可に係る審査期間の法定等
@ 税務署長は、物納申請の許可又は却下を物納申請期限から3ヶ月以内に行う。
  ただし、物納財産が多数となるなど調査等に相当の期間を要すると見込まれる場合には、6ヶ月以内(積雪など特別な事情によるものについては、9ヶ月以内)とすることができることとする。
A 物納手続に必要な書類の提出期限が申請者の届出により延長された場合(上記 (2) C)における上記@の審査期間は、当該届出 ( 当該必要書類が提出されたものに限る。 ) に係る延長期間の満了日から起算する。
B 物納手続に必要な書類の補正若しくは提出の請求又は廃材の撤去等の措置の請求があった場合(上記 (2) A及びB)には、その補正若しくは提出又は措置に要する期間(上記 (2) Cにより延長された期間を含む。)は、上記@の審査期間に算入しない。
C 上記@からBまでの審査期間内に許可又は却下をしない場合には、物納を許可したものとみなす。
( 4 )物納申請を却下された者の延納の申請
  物納の許可を申請した者について、延納による納付が可能であることから物納申請の全部又は一部が却下された場合には、 20 日以内に延納の申請を行うことができることとする。
( 5 )延納中の物納の選択
  相続税を延納中の者が、資力の状況の変化等により延納による納付が困難となった場合には、申告期限から 10 年以内に限り、延納税額からその納期限の到来した分納税額を控除した残額を限度として、物納を選択することができる制度を創設する。
  この場合における物納財産の収納価額は、その物納に係る申請時の価額とする。ただし、税務署長は、収納の時までにその物納財産の状況に著しい変化を生じたときは、収納時の現況によりその物納財産の収納価額を定めることができることとする。
( 6 )その他所要の措置
@ 金銭又は延納による納付困難要件について、その判定方法の明確化を図る。
A 物納財産の性質、形状、その他の特徴により、金銭による納付を困難とする金額を超える金額の物納財産を収納することについてやむを得ない事情があると認められる場合には、税務署長は、当該財産の物納を許可することができることとする。
B 物納により納付が完了されるまでの間について利子税の負担を求める。
  ただし、審査事務に要する期間については、利子税を免除する。
C その他所要の措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後に相続又は遺贈により取得した財産に係る相続税について適用する。
2 所得税、相続税、贈与税、法人税及び地価税の申告書に係る公示制度を廃止する。
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後に公示する場合について適用する。
3 給与の源泉徴収票等の電子交付
( 1 )給与等の支払をする者又は証券業者等は、給与等の支払を受ける者又は特定口座を開設している居住者等の承諾等一定の要件の下、書面による給与所得の源泉徴収票若しくは給与等の支払明細書又は特定口座年間取引報告書(以下「給与の源泉徴収票等」という。)の交付に代えて、給与の源泉徴収票等に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該給与等の支払をする者又は証券業者等は、給与の源泉徴収票等を交付したものとみなす。
( 2 )上記( 1 )の場合において、給与等の支払を受ける者又は特定口座を開設している居住者等の請求があるときは、給与等の支払をする者又は証券業者等は書面により給与の源泉徴収票等を交付しなければならない。
( 3 )上記( 2 )の給与の源泉徴収票等の交付については、罰則等所要の措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成 19 年1月1日以後に交付する給与の源泉徴収票等について適用する。
4 郵送等に係る書類の提出時期について、後続の手続に影響を及ぼすおそれのない書類として国税庁長官が定めるものが郵便等により提出された場合には、その郵便物等の通信日付印により表示された日にその提出がされたものとみなす。
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後に郵便等により提出される書類について適用する。
5 調査があったことにより決定があるべきことを予知して提出されたものでない期限後申告書に係る無申告加算税について、その申告書が法定申告期限から2週間以内に提出され、かつ、その申告書に係る納付すべき税額の全額が法定納期限までに納付されている等の期限内申告書を提出する意思があったと認められる一定の場合には、無申告加算税を課さない。
(注)上記の改正は、平成 19 年1月1日以後に法定申告期限が到来する国税について適用する。
6 調査があったことにより納税の告知があるべきことを予知して納付されたものでない法定納期限後に納付された源泉徴収による国税に係る不納付加算税について、法定納期限から1月以内に納付され、かつ、その納付前1年間法定納期限後に納付されたことがない等の法定納期限までに納付する意思があったと認められる一定の場合には、不納付加算税を課さない。
(注)上記の改正は、平成 19 年1月1日以後に法定納期限が到来する国税について適用する。
7 無申告加算税の割合(現行 15 %)について、納付すべき税額が 50 万円を超える部分に対する割合を 20 %に引き上げる。
(注)上記の改正は、平成 19 年1月1日以後に法定申告期限が到来する国税について適用する。
8 更正の請求について、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る国税庁長官の法令の解釈が変更され、その解釈が公表されたことにより、その課税標準等又は税額等が異なることとなる取扱いを受けることとなったことを知った場合には、その日の翌日から2月以内に更正の請求をすることができることとする。
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後に国税庁長官が法令の解釈を変更したことを公表したことによるものから適用する。
9 国税の徴収の所轄庁について、税務署長は、必要があると認めるときは、その徴収する国税について他の税務署長に徴収の引継ぎをすることができることとする。
10 官公署等への協力要請について、徴収職員は、滞納処分に関する調査について必要があるときは、官公署又は政府関係機関に、その調査に関し参考となるべき簿書及び資料の閲覧又は提供その他の協力を求めることができることとする。

(地方税)
1 郵送等に係る書類の提出時期について、後続の手続に影響を及ぼすおそれのない一定の書類が郵送等により提出された場合には、その郵便物等の通信日付印により表示された日にその提出がされたものとみなすこととする。
2 調査があったことにより決定があるべきことを予知して提出されたものでない期限後申告書に係る不申告加算金について、その申告書が法定申告期限から2週間以内に提出され、かつ、その申告書に係る納付すべき税額の全額が法定納期限までに納付されている等の期限内申告書を提出する意思があったと認められる一定の場合には、不申告加算金を課さないこととする。
3 不申告加算金の割合(現行 15 %)について、納付すべき税額が 50 万円を超える部分に対する割合を 20 %に引き上げることとする。
4 更正の請求について、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る法令の解釈が変更され、その解釈が公表されたことにより、その課税標準等又は税額等が異なることとなる取扱いを受けることとなったことを知った場合には、その日の翌日から2月以内に更正の請求をすることができることとする。

八 農林漁業対策

(国税)
1 山林所得の概算経費控除の控除率を 50 %(現行 45 %)に引き上げる。
2 農協系統金融機関の組織再編成について、認定経営基盤強化計画に基づき行う登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用対象に加えるとともに、2年間に限り次の措置を講ずる。
( 1 )農林中央金庫が農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律の規定による認可を受けて信用農業協同組合連合会から一定の要件の下に信用事業を譲り受けた場合の抵当権の移転登記に対する登録免許税の税率を 1,000 分の 1.5 (本則 1,000 分の2)に軽減する。
( 2 )信用農業協同組合連合会が農業協同組合法の規定による認可を受けて農業協同組合から一定の要件の下に信用事業を譲り受けた場合の抵当権の移転登記に対する登録免許税の税率を 1,000 分の 1.5 (本則 1,000 分の2)に軽減する。
( 3 )農業協同組合が農業協同組合法の規定による認可を受けて他の農業協同組合と一定の要件の下に合併をする場合の登録免許税の税率を不動産の所有権の移転登記にあっては 1,000 分の 2.5 (本則 1,000 分の4)に、抵当権の移転登記にあっては 1,000 分の 0.5 (本則 1,000 分の1)に軽減する。
( 4 )農業協同組合が農業協同組合法の規定による認可を受けて他の農業協同組合から一定の要件の下に信用事業を譲り受けた場合の抵当権の移転登記に対する登録免許税の税率を 1,000 分の 1.5 (本則 1,000 分の2)に軽減する。
3 農林漁業金融公庫資金等の転貸の場合の抵当権の設定登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、軽減税率を 1,000 分の 1.5 から 1,000 分の2に引き上げたうえ、その適用期限を1年延長する。
4 農地保有合理化法人が農用地を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。
5 漁業協同組合が水産業協同組合法の規定により漁業協同組合連合会の権利義務を包括承継した場合の不動産の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、軽減税率を不動産の所有権の移転登記にあっては 1,000 分の2から 1,000 分の4に、不動産の地上権又は賃借権の移転登記にあっては 1,000分の1から 1,000 分の2に引き上げたうえ、その適用期限を2年延長する。
6 漁業協同組合が漁業協同組合合併促進法の規定による認定を受けて合併した場合の不動産の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、軽減税率を不動産の所有権の移転登記にあっては 1,000 分の1から 1,000 分の2に、不動産の地上権又は賃借権の移転登記にあっては 1,000 分の 0.5 から 1,000分の1に引き上げたうえ、その適用期限を2年延長する。
7 卸売市場法の規定による認定に係る登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、適用対象を卸売業者及び仲卸業者とするとともに、軽減税率を、平成20 年4月1日以後に受ける合併による法人の設立の場合等における不動産の所有権の移転登記にあっては 1,000 分の2から 1,000 分の3に、会社の設立及び資本の増加の登記における純増部分の登記にあっては 1,000 分の 3.5 から 1,000 分の5に引き上げたうえ、その適用期限を3年延長する。
  なお、平成 18 年4月1日以後に受ける合併による法人の設立の場合等における不動産の所有権の移転登記については、軽減税率を 1,000 分の1から 1,000 分の2に引き上げる。
8 農業協同組合が農業協同組合法の規定により農業協同組合連合会の権利義務を包括承継した場合の不動産の権利の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、所要の経過措置を講じたうえ、廃止する。

(地方税)
1 農業振興地域の整備に関する法律の規定による市町村長の勧告等によって取得する農用地区域内にある土地に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
2 農地保有合理化法人が長期貸付農地保有合理化事業により取得する農地等に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
3 農地保有合理化法人が担い手農業者確保事業により取得する農地等に係る不動産取得税の納税義務の免除措置等について、納税義務の免除措置等の期間を5年延長する特例措置の適用期限を2年延長する。
4 卸売市場機能高度化事業を行う地方卸売市場の開設者等が直接その本来の業務の用に供する一定の家屋及び償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、他の地方卸売市場の開設者等と連携して卸売市場機能高度化事業を行う場合の対象を当該業務の用に供するために新たに取得した家屋及び償却資産に限定したうえ、適用期限を2年延長する。
5 家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律に規定する家畜排せつ物の処理又は保管の用に供する施設に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、課税標準を最初の5年間価格の3分の2(現行2分の1)としたうえ、 その適用期限を2年延長する。
6 国の行政機関の作成した計画に基づく政府の補助を受けて取得する農林漁業経営の近代化又は合理化のための共同利用施設に係る不動産取得税の課税標準の特例措置について、当該施設が農業近代化資金等の貸付けを受けている場合で当該補助の額が当該貸付けの額を超えないときは、価格から控除する額を当該補助相当額の5分の2(現行5分の4)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
7 農業協同組合等が農業近代化資金等の貸付けを受けて取得する農林漁業経営の近代化又は合理化のための共同利用施設に係る不動産取得税の課税標準の特例措置について、当該施設が国の行政機関の作成した計画に基づく政府の補助を受けている場合で当該補助の額が当該貸付けの額を超えるときは、価格から控除する額を当該貸付け相当額の5分の2(現行5分の4)とする。
8 特定農産加工業経営改善臨時措置法に規定する承認計画に基づき特定農産加工業者等が事業の用に供する一定の施設に対する事業所税の課税標準の特例措置について、課税標準を4分の1控除(現行3分の1控除)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
9 農林水産関係補助金の改革に伴い、一定の交付金の交付を受けて取得又は設置する農林漁業者等の共同利用施設に係る不動産取得税及び固定資産税の課税標準の特例措置並びに事業所税の非課税措置について、従前の措置を継続するための規定の整備を行う。

九 環境対策

(国税)
1 バイオマスの活用を促進するため、エネルギー需給構造改革推進投資促進税制及び再商品化設備等の特別償却制度の対象設備にバイオマス利活用設備を加える。
2 エネルギー需給構造改革推進投資促進税制について、対象設備の見直しを行ったうえ、その適用期限を2年延長する。
3 公害防止用設備の特別償却制度について、対象設備からばい煙処理用設備、家畜排せつ物処理・保管用施設及び特定フロン等破壊等設備を除外したうえ、その適用期限を1年又は2年延長する。
4 再商品化設備等の特別償却制度について、生物資源利用製品製造設備の追加及び再生資源利用製品製造設備の除外を含む対象設備の見直し等を行ったうえ、その適用期限を2年延長する。
5 金属鉱業等鉱害防止準備金制度の適用期限を2年延長する。
6 特定災害防止準備金制度について、適用対象から最終処分災害防止準備金(維持管理積立金の積立てがされるべき特定廃棄物最終処分場に係るものを除く。)を除外したうえ、特定廃棄物最終処分場の維持管理積立金に係る措置の適用期限を2年延長する。なお、最終処分災害防止準備金を有する者については、所要の経過措置を講ずる。

(地方税)
[自動車関係]
1 自動車税について、排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車は税率を軽減し、新車新規登録から一定年数を経過した環境負荷の大きい自動車は税率を重くする特例措置(いわゆる「自動車税のグリーン化」)を、税収中立を前提に、次のとおり軽減対象を重点化し、2年延長する。
( 1 )環境負荷の小さい自動車
  平成 18 年度及び平成 19 年度に新車新規登録された以下の自動車について、当該登録の翌年度に次の特例措置を講ずる。
@ 平成 17 年自動車排出ガス基準値より 75 %以上排出ガス性能の良い自動車で燃費基準値より 20 %以上燃費性能の良いもの並びに電気自動車、天然ガス自動車及びメタノール自動車について、税率を概ね 100 分の 50 軽減する。
A 平成 17 年自動車排出ガス基準値より 75 %以上排出ガス性能の良い自動車で燃費基準値より 10 %以上燃費性能の良いものについて、税率を概ね 100 分の 25軽減する。
( 2 )環境負荷の大きい自動車
  平成 18 年度及び平成 19 年度に下記の年限を超えている自動車(電気自動車、天然ガス自動車、メタノール自動車、一般乗合用バス及び被けん引車を除く。)について、その翌年度から次の特例措置を講ずる。
@ ディーゼル車で新車新規登録から 11 年を経過したものについて、税率を概ね 100 分の 10 重課する。
A ガソリン車又はLPG車で新車新規登録から 13 年を経過したものについて、税率を概ね 100 分の 10 重課する。
2 排出ガス性能及び燃費性能の優れた自動車に係る自動車取得税の課税標準の特例措置について、次のとおり重点化したうえ、2年延長する。
( 1 )平成 17 年自動車排出ガス基準値より 75 %以上排出ガス性能の良い自動車で燃費基準値より 20 %以上燃費性能の良いものについて、取得価額から 30 万円を控除する。
( 2 )平成 17 年自動車排出ガス基準値より 75 %以上排出ガス性能の良い自動車で燃費基準値より 10 %以上燃費性能の良いものについて、取得価額から 15 万円を控除する。
3 車両総重量が 3.5 tを超えるディーゼル車のトラック・バス等であって平成 27年度を目標とした重量車燃費基準を満たすもの(以下「低燃費トラック等」という。)であり、かつ、排出ガス性能の良いものに係る自動車取得税について、当該自動車の取得が平成 18 年4月1日から平成 20 年3月 31 日までの間に行われたときは次のとおり特例措置を講ずる。
( 1 )低燃費トラック等で、平成 17 年自動車排出ガス規制に適合し、かつ、平成 17年自動車排出ガス基準値より 10 %以上窒素酸化物又は粒子状物質の排出量が少ないものについて、自動車取得税の税率から 100 分の2を控除する。
( 2 ) 低燃費トラック等で、平成 17 年自動車排出ガス規制に適合したものについて、自動車取得税の税率から 100 分の1を控除する。
[環境対策]
1 特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律における基準適合表示の付された特定特殊自動車に係る固定資産税について、課税標準を最初の3年間価格の2分の1とする措置を、同法に基づき、特定特殊自動車に対して、その定格出力及び燃料の種類ごとに定められる規制の開始までの期間(軽油を燃料とする特定特殊自動車で定格出力が 130 kW以上 560 kW未満のものについては、当該規制の開始後1年を経過するまでの期間)に限り講ずる。
2 公害防止用設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、次のとおり見直しを行ったうえ、その適用期限を2年延長する。
( 1 )対象から水銀又はその化合物を含む汚泥のばい焼施設、汚泥等に含まれるシアン化合物の分解施設、産業廃棄物の遮断型最終処分場及びばい煙を処理するための煙突を除外する。
( 2 )廃油焼却施設、廃プラスチック類破砕施設及び廃プラスチック類焼却施設については課税標準を価格の3分の2(現行2分の1)とする。
( 3 )自動車等破砕物処理施設については課税標準を価格の4分の3(現行3分の2)とする。
( 4 )水質汚濁防止法の特定事業場に係る地下水の水質を浄化するための施設については課税標準を価格の2分の1(現行3分の1)とする。
( 5 )ダイオキシン類処理施設に係る優良更新代替設備については課税標準を価格の3分の2(現行2分の1)とする。
3 廃棄物の処理及び清掃に関する法律に規定する広域的処理に係る環境大臣の認定を受けた者が専ら廃棄物の処理の事業の用に供する施設に対する資産割に係る事業所税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
4 廃棄物再生処理用設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、対象から廃プラスチック類再生処理装置、建設汚泥脱水装置、廃木材乾燥熱圧装置のうち専ら木材・木製品製造業を営む者が設置するもの以外のもの、古紙脱墨装置、古紙漂白装置及びガラスくず窯業原料利用装置を除外し、自動車部品再利用製品製造設備の課税標準を最初の3年間価格の4分の3(現行3分の2)とし、食品循環資源再生処理装置の課税標準を最初の3年間価格の5分の4(現行4分の3)としたうえ、その適用期限を2年延長する。

十 その他の政策税制

(国税)
1 平成 15 年度税制改正において講じた次の措置は、所要の措置を講じたうえ、適用期限の到来をもって廃止する。
  ・研究開発税制における税額控除制度の税額控除率の上乗せ措置
  ・開発研究用設備の特別償却制度
  ・IT投資促進税制
  ・中小企業者等に対する同族会社の特別税率の不適用制度
  ・不動産登記に係る登録免許税の税率の特例
2 特定口座を開設している居住者等の当該特定口座内に特定口座内保管上場株式等を有しないこととなった場合において、その有しないこととなった日以後2年を経過する日の属する年の 12 月 31 日までの間に、当該居住者等が当該特定口座を継続する旨等一定の事項を記載した届出書を、当該特定口座を開設する証券業者等の営業所の長に提出したときは、みなし廃止制度は適用せず、翌年1月1日から2年間特定口座を継続する。
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後に届出書を提出する場合について適用する。
3 特定電気通信設備等の特別償却制度について、次のとおり見直しを行ったうえ、その適用期限を平成 20 年3月 31 日まで延長する。
( 1 )電気通信利便性充実設備に係る措置について、対象設備に電気通信事業者のき線点から最終配線盤までの光ファイバケーブル及び光伝送装置を加えるとともに、デジタル送信用光伝送装置を除外する。
( 2 )広帯域加入者網普及促進設備に係る措置について、デジタル加入者回線多重化装置を多機能小規模回線収容型のものに限るとともに、特別償却率を 12 %から 10 %に引き下げる。
4 奄美群島における工業用機械等の特別償却制度の適用期限を1年延長する。
5 障害者を雇用する場合の機械等の割増償却制度について、障害者雇用割合の計算の基礎となる雇用障害者数等の範囲に精神障害者である短時間労働者を追加する。
6 公共交通機関に係る障害者対応設備等の特別償却制度について、対象設備等に移動円滑化基準を満たす客席数 60 以上の航空機を加えるとともに、2台目以降の隣接するエスカレーターの整備に関する適用基準を移動円滑化整備ガイドラインに定める幅員等に合わせたものとしたうえ、その適用期限を2年延長する。
7 農業経営改善計画等を実施する者の機械等の割増償却制度の林業共同改善計画に係る措置について、同計画の認定期限の到来をもって廃止することに伴い、認定期限までに認定を受けた者につき所要の経過措置を講ずる。
8 漁業経営改善計画を実施する者の漁船の割増償却制度について、漁業経営改善計画の認定期限の到来をもって廃止することに伴い、認定期限までに認定を受けた者につき所要の経過措置を講ずる。
9 倉庫用建物等の割増償却制度の適用期限を1年延長する。
10 海外投資等損失準備金制度について、資源開発事業等の対象となる資源から蛍石を除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
11 ガス熱量変更準備金制度について、届出期限の到来をもって廃止することに伴い、届出期限までに届出をした者につき所要の経過措置を講ずる。
12 日本郵政株式会社が移行期間内の各事業年度において、社会・地域貢献基金を積み立てた場合には、当期に積み立てた金額を損金算入することができる社会・地域貢献準備金(仮称)制度を整備する。
  なお、民営化委員会における3年ごとの見直しに当たり、郵政民営化に係る新会社の経営状況等を見極め、必要に応じ所要の検討を行う。
13 保険会社等の異常危険準備金制度について、対象法人に少額短期保険業者を追加し、少額短期保険業者の火災保険等に係る積立率を2%とする。
14 交際費等の損金不算入制度について、損金不算入となる交際費等の範囲から1人当たり 5,000 円以下の一定の飲食費を除外したうえ、その適用期限を2年延長する。(再掲)
15 金融機関等の受取配当等の益金不算入等の特例について、適用対象から銀行持株会社等に係る措置を除外する。
16 認定民間都市再生事業計画に基づき土地等を取得した場合等の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、適用対象を認定事業者とするとともに、軽減税率を土地の所有権の移転登記にあっては 1,000 分の7から1,000 分の8に、建物の所有権の保存登記(国土交通大臣の認定の日から3年以内に建築した場合に限る。)にあっては 1,000 分の 1.5 から 1,000 分の3に引き上げたうえ、その適用期限を1年延長する。
17 会社分割に伴う不動産の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、所要の経過措置を講ずるとともに、不動産に関する権利の登記の軽減税率を次のとおり引き上げたうえ、その適用期限を3年延長する。
  なお、その他の登記については、2年間に限り、本則税率と現行の軽減税率との中間水準の税率とする措置を講ずる。
( 1 )所有権の移転登記  1,000 分の4(平成 20 年4月1日以後に受けるもの1,000 分の8)(現行 1,000 分の2)
( 2 )地上権等の移転登記  1,000 分の2(平成 20 年4月1日以後に受けるもの1,000 分の4)(現行 1,000 分の1)
( 3 )先取特権等の移転登記  1,000 分の 1.2 (平成 20 年4月1日以後に受けるもの 1,000 分の 1.4 )(現行 1,000 分の1)
( 4 )所有権の移転の仮登記等  1,000 分の2(平成 20 年4月1日以後に受けるもの 1,000 分の4)(現行 1,000 分の1)
( 5 )地上権等の移転の仮登記等  1,000 分の1(平成 20 年4月1日以後に受けるもの 1,000 分の2)(現行 1,000 分の 0.5 )
18 国際船舶の所有権の保存登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、所有権の保存登記及び抵当権の設定登記の軽減税率を 1,000 分の2から 1,000 分の 2.5 に引き上げたうえ、その適用期限を2年延長する。
19 関西国際空港株式会社等の登記に対する登録免許税の免税措置の適用期限を2年延長する。
20 ビールに係る酒税の税率の特例措置について、新規参入者の適用対象期間を拡充したうえ、その適用期限を2年延長する。
21 輸入石油化学製品製造用揮発油等に係る石油石炭税の免税措置の適用期限を2年延長する。
22 輸入農林漁業用A重油に係る石油石炭税の免税措置の適用期限を2年延長する。
23 国産石油化学製品製造用揮発油等に係る石油石炭税の還付措置の適用期限を2年延長する。
24 国産農林漁業用A重油に係る石油石炭税の還付措置の適用期限を2年延長する。

(地方税)
1 保険業法の改正に伴い、同法に新たに規定された少額短期保険業に係る法人事業税について、生命保険業及び損害保険業と同様の課税方式とし、課税標準である収入金額は、各事業年度の正味収入保険料に 100 分の 40 を乗じて得た金額とするとともに、収入金額の2分の1に相当する金額を収入金額から控除する課税標準の特例措置を5年間に限り講ずる。
2 電気通信基盤充実臨時措置法の改正に伴い、次世代ブロードバンド基盤を構成する電気通信設備等に係る固定資産税について、加入者系光ファイバーケーブル(電気通信事業者の事業所とき線点との間を接続するもの及び有線テレビジョン放送事業者の事業所と分岐点との間を接続するものに限る。)、端末系光端局装置、IPv6対応型ルーター及び波長分割多重化装置の課税標準を最初の5年間価格の5分の4とし、加入者系光ファイバーケーブル(一定の地域内に存するき線点と最終配線盤との間を接続するものに限る。)の課税標準を最初の5年間価格の4分の3とする措置を1年 10 か月間に限り講ずる。
3 電気通信基盤充実臨時措置法の改正に伴い、信頼性高度化施設整備事業(仮称)により新設された電気通信設備等に係る固定資産税について、非常用電源装置、経路最適化装置及び携帯電話用車載基地局の課税標準を最初の5年間価格の6分の5とし、高信頼伝送装置の課税標準を最初の5年間価格の5分の4とする措置を1年 10 か月間に限り講ずる。
4 外貿埠頭公社の民営化に伴い、民営化会社が公社から承継する固定資産(承継前に固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の適用を受けていたものに限る。)に係る固定資産税及び都市計画税について、課税標準を価格の2分の1(公社が旧外貿埠頭公団から承継した固定資産については5分の3)とする措置を、民営化会社による当該資産の承継後 10 年間に限り講ずる。
5 外貿埠頭公社の民営化に伴い、民営化会社が公社から承継する一定の不動産に係る不動産取得税の非課税措置を講ずる。
6 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のアルコール製造部門の特殊会社化に伴い、日本アルコール産業株式会社がNEDOから承継する不動産又は自動車に係る不動産取得税又は自動車取得税の非課税措置を講ずる。
7 特定口座を開設している居住者等の当該特定口座内に特定口座内保管上場株式等を有しないこととなった場合において、その有しないこととなった日以後2年を経過する日の属する年の 12 月 31 日までの間に、当該居住者等が当該特定口座を継続する旨等一定の事項を記載した届出書を、当該特定口座を開設する証券業者等の営業所の長に提出したときは、みなし廃止制度は適用せず、翌年1月1日から2年間特定口座を継続する。
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後に届出書を提出する場合について適用する。
8 電気通信基盤充実臨時措置法の改正に伴い、広帯域加入者網を構成する一定の設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、加入者系無線アクセス通信用無線設備の課税標準を最初の5年間価格の5分の4(現行4分の3)とし、対象からデジタル加入者回線多重化装置、デジタル加入者回線信号分離装置、加入者系無線アクセス通信用回線接続装置、衛星インターネット通信用多重化装置及びケーブルモデムを除外したうえ、小規模回線収容型デジタル加入者回線多重化装置及びDSLサービス等提供用附帯設備を追加して、その課税標準を最初の5年間価格の3分の2とするとともに、その適用期限を1年 10 か月延長する。
9 心身障害者を多数雇用する事業所の事業主が障害者の雇用の促進等に関する法律に規定する重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金の支給を受けて取得する事業用施設に係る不動産取得税の減額措置及び固定資産税の課税標準の特例措置について、障害者の範囲に精神障害者である短時間労働者を追加する。
10 心身障害者を多数雇用する事業所に対する資産割に係る事業所税の課税標準の特例措置について、障害者の範囲に精神障害者である短時間労働者を追加する。
11 民間都市開発の推進に関する特別措置法に基づき国土交通大臣が認定する事業用地適正化計画に基づく土地の交換により、事業用地内の土地に関する権利を有する者(事業者を除く。)が新たに取得する土地に係る不動産取得税の課税標準の特例措置について、対象地域に国の認定を受けた一定の中心市街地活性化基本計画の区域を追加する。
12 航空運送サービス業を営む者に係る軽油引取税の課税免除措置の対象空港に神戸空港及び新北九州空港を加え、山形空港を除外する。
13 無償減資等を行った法人に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
14 第三セクターが政府の補助を受けて取得し、日本貨物鉄道株式会社が借り受ける鉄道貨物輸送の効率化のための線路設備等に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
15 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に基づく選定事業者が政府の補助を受けて選定事業により整備する国立大学法人の校地内の校舎の用に供する家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
16 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に基づく選定事業者が政府の補助を受けて選定事業により整備する国立大学法人の校地内の校舎の用に供する家屋に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
17 日本貨物鉄道株式会社が取得する新たに製造された一定の機関車又はコンテナ貨車に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
18 外国貿易用コンテナに係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
19 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に基づく選定事業者が港湾法に規定する無利子貸付けを受けて選定事業により整備する一定の特定用途港湾施設に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
20 国内路線に就航する航空機に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
21 特別土地保有税の徴収猶予の根拠となっている非課税措置について、その適用期限の延長等所要の措置を講ずる。
22 輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法において定められた特定集積地区において輸入貨物流通促進事業用工場の敷地の用に供する土地等に係る特別土地保有税の非課税措置について、同法の廃止後においても特別土地保有税の徴収猶予を継続できるよう所要の措置を講ずる。
23 2005 年日本国際博覧会(愛・地球博)の開催に伴い、 2005 年日本国際博覧会(愛・地球博)の参加国、参加者及び(財) 2005 年日本国際博覧会協会に対する不動産取得税、固定資産税及び都市計画税の非課税措置の適用期限を1年延長する。
24 2005 年日本国際博覧会(愛・地球博)の開催に伴い、国又は地方公共団体が(財)2005 年日本国際博覧会協会に対して無償で貸し付ける固定資産で会場内において当該博覧会の用に供するものを国有資産等所在市町村交付金の交付対象から除外する措置の適用期限を1年延長する。
25 土地改良法の規定により取得する埋立地又は干拓地に係る不動産取得税の非課税措置の適用期限を2年延長する。
26 独立行政法人都市再生機構が一定の業務の用に供する不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
27 独立行政法人空港周辺整備機構が航空機の騒音によりその機能が害されるおそれの少ない施設の用に供する土地で公用又は公共の用以外のものに係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
28 国の行政機関の作成した計画に基づく政府の補助を受けて取得するバスに係る自動車取得税の非課税措置の適用期限を2年延長する。
29 電子計算機を管理する者が、外部から通信ネットワークを介して流通する情報により電気通信回線に接続された電子計算機に障害が発生することを防止するために取得する一定の電気通信設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、対象者を中小規模の事業者に限定したうえ、その適用期限を2年延長する。
30 バイオテクノロジーの試験研究用設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、対象から密閉型微生物・細胞代謝物質遠心分離装置及び分子認識解析装置を除外し、課税標準を最初の3年間価格の6分の5(現行4分の3)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
31 火薬類取締法、高圧ガス保安法、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律の規定による許可等を受けた者又は石油コンビナート等災害防止法に規定する特定事業者が公共の危害防止のために設置する障壁等に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、対象から高圧ガス保安法又は液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律による許可等を受けた者が設置する障壁等を除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
32 外貿埠頭公社が取得し又は所有する一定のコンテナ埠頭に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置について、新設分のコンテナ埠頭に係る課税標準を価格の2分の1(現行最初の 10 年間5分の1、その後2分の1)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
33 青函トンネルの鉄道施設に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、対象から北海道旅客鉄道株式会社が所有する一定の鉄道施設を除外する。
34 独立行政法人水資源機構が所有する水道又は工業用水道の用に供する施設のうちダム以外のものの用に供する一定の土地に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置について、課税標準を価格の2分の1(現行6分の1)とする。
35 農業協同組合等が所有し、有線放送電話業務の用に供する償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、所要の経過措置を講じたうえで、その課税標準を価格の3分の2(現行2分の1)とする。
36 鉄軌道事業者が利用者利便の向上に資する相互乗入れ、直通化等に係る一定の大規模改良工事により取得する一定の家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置について、所要の経過措置を講じたうえで、その課税標準を最初の5年間価格の4分の3(現行3分の2)とする。
37 軽自動車検査協会が軽自動車の検査事務の用に供する不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置について、課税標準から控除する額を3分の1(現行3分の2)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
38 商工会議所、日本商工会議所、商工会、都道府県商工会連合会及び全国商工会連合会の事業用不動産に係る不動産取得税の非課税措置について、対象から職員の福利及び厚生の用に供する不動産を除外する。
39 独立行政法人中小企業基盤整備機構法の規定に基づく資金の貸付けを受けて事業協同組合等が取得する共同施設に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の対象範囲から、協同組合連合会及び商工組合が取得するものを除外する。
40 専ら公衆の利用を目的として電気通信回線設備を設置して電気通信事業を営む者のうち移動電話事業者が事業の用に供する一定の施設に対する事業所税の課税標準の特例措置について、課税標準を4分の1控除(現行2分の1控除)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
41 個人の事業税の課税対象事業から通訳案内業を除く措置を廃止する。
42 新世代通信網を構成する電気通信設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置を所要の経過措置を講じたうえで廃止する。
43 信頼性向上施設整備事業により新設された電気通信設備等に係る固定資産税の課税標準の特例措置を所要の経過措置を講じたうえで廃止する。
44 救急医療用機器に係る固定資産税の課税標準の特例措置を所要の経過措置を講じたうえで廃止する。
45 介護保険事業支援計画に基づき整備が必要な地域において開設される介護老人保健施設の用に供する家屋及び償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置を所要の経過措置を講じたうえで廃止する。
46 水力発電施設に設けられる魚道の用に供する償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置を所要の経過措置を講じたうえで廃止する。
47 電線類の地中化のための新規設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置を所要の経過措置を講じたうえで廃止する。
48 特定優良賃貸住宅に係る固定資産税の減額措置を所要の経過措置を講じたうえで廃止する。
49 中小企業等協同組合法、中小企業団体の組織に関する法律及び商店街振興組合法による組合及び連合会が所有し、かつ、経営する病院及び診療所において直接その用に供する固定資産に係る固定資産税及び都市計画税の非課税措置を廃止する。
50 中小企業等協同組合法、中小企業団体の組織に関する法律及び商店街振興組合法による組合及び連合会が経営する病院及び診療所の用に供する不動産に係る不動産取得税の非課税措置を廃止する。
51 日本下水道事業団が日本下水道事業団法に規定する下水汚泥広域処理事業の用に供する固定資産に係る固定資産税及び都市計画税の非課税措置を廃止する。
52 日本下水道事業団が取得する日本下水道事業団法に規定する下水汚泥広域処理事業の用に供する不動産に係る不動産取得税の非課税措置を廃止する。
53 農林漁業団体が発電所、変電所又は送電施設の用に供する家屋及び償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置を廃止する。
54 農林漁業団体が取得する発電所又は変電所の用に供する家屋に係る不動産取得税の課税標準の特例措置を廃止する。
55 林業・木材産業改善資金助成法の規定に基づく資金の貸付けを受けて森林組合等が取得する林業生産に係る作業場における休憩施設に係る不動産取得税の課税標準の特例措置を所要の経過措置を講じたうえで廃止する。
56 独立行政法人農業者年金基金が取得する独立行政法人農業者年金基金法に規定する業務の用に供する不動産に係る不動産取得税の非課税措置を廃止する。
57 平成 17 年自動車排出ガス規制に適合した自動車の取得に係る自動車取得税の税率の特例措置を廃止する。
58 総合保養地域整備法に規定する特定民間施設に対する資産割に係る事業所税の課税標準の特例措置を廃止する。
59 大阪湾臨海地域開発整備法に規定する開発地区において整備される中核的施設に対する資産割に係る事業所税の課税標準の特例措置を廃止する。
60 地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律に規定する教養文化施設等に対する資産割に係る事業所税の課税標準の特例措置を廃止する。
61 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律に規定する再商品化施設に対する事業所税の課税標準の特例措置を廃止する。
62 使用済自動車の再資源化等に関する法律に規定する自動車破砕残さの再資源化の用に供する施設に対する事業所税の課税標準の特例措置を廃止する。
63 民法第 34 条の法人が国から経営の委託を受けた施設に対する事業所税について、資産割に係る非課税措置及び従業者割に係る課税標準の特例措置を廃止する。
64 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法に規定する特定施設に対する資産割に係る事業所税の課税標準の特例措置を所要の経過措置を講じたうえで廃止する。

十一 その他

(国税)
1 勤労学生控除の対象となる専修学校及び各種学校の範囲に、特定の法人が設置する専修学校等以外の専修学校等のうち一定の要件を満たすものを加える。
2 寄付金控除の適用下限額を5千円(現行1万円)に引き下げる。
3 国等に対して財産を寄附した場合の譲渡所得等の非課税制度の適用対象となる日本司法支援センターに対する財産の贈与又は遺贈(以下「贈与等」という。)については、国税庁長官の承認の要件のうち、当該贈与等が公益の増進に著しく寄与すること及び当該贈与等により贈与者又は遺贈者の所得税等を不当に減少させる結果とならないことを不要とする。
4 個人が外貨建取引を行った場合における円換算方法について、原則として、その取引時の為替相場により換算することとし、為替予約により円換算額を確定させている場合には、一定の要件の下で、その確定させている円換算額により換算することとする。
5 少額短期保険業に係る保険契約に基づく給付及び保険契約の締結の代理報酬に係る支払調書制度等を整備する。
6 認定NPO法人制度の認定要件等について、次のとおり見直しを行う。
( 1 )いわゆるパブリック・サポート・テスト(総収入金額のうちに寄附金総額の占める割合が3分の1以上(特例5分の1以上)であること)について、次のとおり見直しを行ったうえ、5分の1以上とする特例の適用期限を2年延長する。
  @ 受入寄附金総額から控除する一者当たり基準限度超過額 ( 同一の者からの寄附金のうち受入寄附金総額の5%を超える部分の金額 ) について、次のとおり見直しを行う。
  イ 特定公益増進法人及び認定NPO法人からの寄附金については、同一の法人からの寄附金のうち受入寄附金総額の 50 %を超える部分の金額とする。
  ロ 役員又は社員以外の寄附者からの寄附金については、その親族関係を有する者からの寄附金を同一の者からの寄附金とみなす規定は適用しない。
  A 国、地方公共団体又はわが国が加盟している国際機関(以下「国等」という。)からの補助金について、現行制度との選択で、分子に算入する受入寄附金の額を限度として分子に算入し、全額を分母に算入することができることとする。
  B 社員からの会費について、画一的又は合理的と認められる基準に基づいて定められていること等一定の要件を満たす場合には、会費収入から共益的な活動と認められる部分を控除した金額を分子に算入する。ただし、分子に算入する受入寄附金の額を限度とする。
( 2 )役員又は社員の親族等及び特定の法人に係る要件について、社員の数が 100人以上の法人である場合には、社員を親族等に係る要件の対象から除外する。
( 3 )閲覧の対象となる書類等について、次のとおり見直しを行う。
  @ 一者からの 20 万円以上の寄附金に関する事項について、閲覧の対象となる寄附者を役員及び社員並びにこれらの親族等に限定するとともに、寄附者の住所又は事務所の所在地を閲覧事項から除外する。
  A 報酬又は給与を得た役員又は従業員に関する事項について、閲覧の対象となる従業員の氏名及び金額は、従業員が社員又は役員若しくは社員の親族等である場合に限定するとともに、従業員の総数及び給与の支給総額を閲覧事項に加える。
  B 上記@及びAの改正に伴う報告書類の見直しのほか、届出書の添付書類等について、所要の整備を行う。
( 4 )小規模法人(実績判定期間内の各事業年度の総収入金額の平均が 800 万円未満の法人をいう。)が、実績判定期間において、役員及び社員を除く 50 者以上の寄附者から、一者につき 3,000 円以上の寄附者が明らかな寄附金を受け入れている場合には、平成 18 年4月1日から平成 20 年3月 31 日までの間の申請について、パブリック・サポート・テストに代えて、簡易な計算式({ ( 受入寄附金総額−一者当たり基準限度超過額 ) +国等の補助金+社員の会費}/(総収入金額−国等の委託事業収入等)≧ 1/3 )で判定を行うことができる措置を講ずる。
  なお、この計算式を適用した場合には、各事業年度ごとの基準 (10 分の1以上 ) は適用しないこととする。
7 会社法の制定等に伴い、所得税、法人税等について、次のとおり整備する。
( 1 )配当等関係
@ 剰余金の配当については、その原資の区分に応じ、現行制度と同様に、配当と資本の払戻しとして取り扱うものとする。
(注)上記の改正は、会社法の施行の日以後に行われる剰余金の配当について適用する。
A 種類株式を発行する法人が自己の株式の取得等を行った場合におけるみなし配当の額の計算の基礎とする当該法人の資本等の金額は、その株式の種類ごとに区分された資本等の金額とする。
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後に行われる自己の株式の取得等について適用するとともに、同日前に種類株式を発行している法人の資本等の金額の区分について所要の経過措置を講ずる。
( 2 )株式等に関する取引関係
@ 株主が受けた株式無償割当て及び新株予約権無償割当てについては、原則として、課税関係が生じないものとする。
(注)上記の改正は、会社法の施行の日以後に行われる株式無償割当て等について適用する。
A 株主が、取得請求権付株式等の請求権の行使等により、当該株式を発行法人に移転し、発行法人の株式のみの交付を受けた場合には、原則として、その移転による譲渡損益の計上を繰り延べる。
(注)上記の改正は、会社法の施行の日以後に行われる取得請求権付株式等の請求権の行使等による当該株式の移転について適用する。
B 法人が自己の株式を取得した場合には、資産に計上せず、その取得の時に資本等の金額を減少させることとする。
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後に取得される自己の株式について適用するとともに、同日において有する自己の株式について所要の経過措置を講ずる。
C 株式の発行等により増加するその発行等をした法人の資本等の金額は、払い込まれた金銭の額及び給付を受けた金銭以外の資産の価額とする。
(注)上記の改正は、会社法の施行の日以後に発行の決議等がされる株式の発行等について適用する。
D 会社更生等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入制度について、更生手続開始の決定等があった場合における対象となる事由に、自己に対する債権の現物出資を受けたこと等に伴いその債権に係る債務の消滅益が計上される場合を追加する。
E 特定の株主に対して行う株式無償割当て及び新株予約権無償割当てに係る権利行使に関する調書制度等を整備する。
(注)上記の改正は、会社法の施行の日以後に行われる株式無償割当て等により提出する調書について適用する。
F 特定の取締役等が受ける新株予約権等の行使による株式の取得に係る経済的利益の非課税等の特例制度について、次の措置を講ずる。
  イ 適用対象者の範囲に、執行役を加える。
  ロ 特定新株予約権等の付与に関する調書及び特定株式又は承継特定株式の異動状況に関する調書について、光ディスク等による提出の特例及び罰則等所要の措置を講ずる。
(注)上記の改正は、会社法の施行の日から適用する。
( 3 )その他
@ 同族会社の判定の基準に議決権等を加える。
A 役員の範囲に会計参与を加えるほか、会社法の制定等に伴うその他の所要の規定の整備を行う。
8 組織再編税制について、次の見直しを行う。
( 1 ) 株式交換及び株式移転に係る税制について、次のとおり見直しを行ったうえ、本則の制度とする。
@ 株式交換(株式移転を含む。Aにおいて同じ。)に係る完全子法人の株主は、その完全親法人の株式以外の資産の交付を受けていない場合には、その完全子法人の株式の譲渡損益の計上を繰り延べる。
A 企業グループ内の株式交換及び共同事業を営むための株式交換のいずれにも該当しない株式交換が行われた場合には、その完全子法人が有する資産(固定資産、土地等、有価証券、金銭債権及び繰延資産(これらの資産のうちその含み損益が資本等の金額の2分の1又は 1,000 万円のいずれか少ない金額に満たないものを除く。)とする。)について、時価評価により評価損益の計上等を行う。
B 連結納税の開始等に伴う時価評価について、株式交換に係る適用除外法人を、その完全子法人のうち上記Aの適用を受けないものに緩和する。
C 連結納税制度において連結欠損金額とみなされる欠損金額から、企業グループ内の株式移転及び共同事業を営むための株式移転のいずれにも該当しない株式移転に係る完全子法人の当該株式移転の日の属する事業年度前において生じた欠損金額を除くこととする。
(注)上記の改正は、平成 18 年 10 月1日以後に行われる株式交換及び株式移転について適用する。
( 2 )非適格合併等により資産等の移転を受けた場合には、その非適格合併等に伴って引き継いだ従業者の退職給与に係る債務に相当する金額等を負債に計上するほか、その資産及び負債の純資産価額とその移転の対価の額との差額を資産又は負債に計上し、これらの内容に応じた処理を行うものとする。
(注)上記の改正は、会社法の施行の日以後に行われる非適格合併等について適用する。
( 3 )分割型分割の範囲等について、所要の整備を行う。
9 公益法人等の収益事業に係る課税について、次の業務を収益事業の範囲から除外する。
( 1 )独立行政法人中小企業基盤整備機構が行う工場用地等の管理及び譲渡の業務
( 2 )独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が行う京都メカニズムクレジットに関する業務
10 法人の支給する役員給与について、次の見直しを行う。
( 1 )同族会社の業務を主宰する役員及びその同族関係者等が発行済株式の総数の90 %以上の数の株式を有し、かつ、常務に従事する役員の過半数を占める場合等には、当該業務を主宰する役員に対して支給する給与のうち給与所得控除に相当する部分として計算される金額は、損金の額に算入しない。ただし、当該同族会社の所得等の金額(所得の金額と所得の金額の計算上損金の額に算入された当該給与の額の合計額)の直前3年以内に開始する事業年度における平均額が年 800 万円以下である場合及び当該平均額が年 800 万円超 3,000 万円以下であり、かつ、当該平均額に占める当該給与の額の割合が 50 %以下である場合は、本措置の適用を除外する。
( 2 )法人がその役員に対して支給する給与のうち、1月以下の期間を単位として定期的に同一の額を支給する給与に加え、次に掲げる給与の額は、原則として、損金の額に算入する。
@ 利益を基礎として算定される給与以外の給与のうち、確定した時期において確定した額を支給する旨の定めに基づいて支給する給与
A 利益を基礎として算定される給与のうち、非同族法人が業務を執行する役員に対して支給する給与で、当該事業年度において損金経理をしていること、算定方法につき報酬委員会における決定等の適正な手続が執られており、かつ、有価証券報告書等で開示されていることその他の一定の要件を満たすもの(再掲)
11 特定公益増進法人の範囲に、日本司法支援センターを加える。
12 国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入制度等について、次の措置を講ずる。
( 1 )対象となる国庫補助金等の範囲に独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法に基づく助成金で高度分析機器開発実用化プロジェクト等に係るものを加える。
( 2 ) 固定資産の取得又は改良に係る補助金の交付金化に伴う所要の措置を講ずる。
13 欠損法人を利用する租税回避行為を防止するため、欠損法人が、特定の株主等によってその発行済株式の総数の 50 %を超える数の株式を直接又は間接に保有された場合において、その保有された日から5年以内に、従前から営む事業を廃止し、かつ、その事業規模を大幅に超える事業を開始したこと等一定の事由に該当するときは、その該当する日の属する事業年度前において生じた欠損金額について欠損金の繰越控除制度を適用しないとともに、当該事業年度開始の日から3年以内(その保有された日から5年を限度)に生ずる資産の譲渡等損失を損金の額に算入しないこととする。
(注)上記の改正は、平成 18 年4月1日以後にその保有をされた欠損法人について適用する。
14 法人が、個人から受ける役務の提供の対価として新株予約権を発行した場合には、その役務の提供に係る費用の額は、特定の取締役等が受ける新株予約権等の行使による株式の取得に係る経済的利益の非課税等の特例制度の適用を受けるものを除き、原則として、その新株予約権が行使された日の属する事業年度の損金の額に算入することとする。
(注)上記の改正は、会社法の施行の日以後に発行の決議がされる新株予約権について適用する。
15 国際的な要請に対応し、内外の公務員に対する賄賂に係る費用について、必要経費及び損金の額に算入しないことを明確化するとともに、これに伴う所要の整備を行う。
16 法人税の確定申告書等の添付書類に、法人の事業等の概況に関する書類を加える。
17 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例の適用期限を2年延長する。
18 欠損金の繰戻しによる還付の不適用制度の適用期限を2年延長する。
19 障害者の在宅就業を支援する在宅就業支援団体の登録に対する登録免許税の税率を1万5千円とする。
20 相続財産を贈与した場合等に相続税が非課税とされる法人の範囲に、日本司法支援センターを加える。
21 別紙に掲げる個人の資格又は事業の開始等に係る登録、免許等について、登録免許税の課税対象とするとともに、その他所要の措置を講ずる。
22 災害に伴うやむを得ない事情により消費税の簡易課税の選択を変更する必要が生じた課税期間については、当該災害のやんだ日から2月以内に、簡易課税の選択を変更する必要が生じた旨の申請書を税務署長に提出し、承認を受けた場合には、その選択の変更を認める等の所要の措置を講ずる。
23 定款等に定める会計処理の方法が国等に準ずる消費税法別表第三法人が、資産の譲渡等の時期の特例の適用を受けようとする場合には、その申請書に当該定款等の写しを添付して、税務署長に提出するものとする。
24 入国者が輸入するウイスキー等に係る酒税の税率の特例措置の適用期限を1年延長する。
25 入国者が輸入する紙巻たばこに係るたばこ税の税率の特例措置の適用期限を1年延長したうえ、その税率を 1,000 本につき 7,000 円(現行 6,000 円)に引き上げる。
(注)上記の改正のうち、税率引上げについては、平成 18 年7月1日から実施する。
26 二輪の小型自動車の自動車検査証の有効期間が初回のみ3年とされることに伴い、自動車検査証の有効期間が3年とされる二輪の小型自動車に係る自動車重量税の税率を自動車検査証の有効期間が2年とされる二輪の小型自動車の税率の1.5 倍とする。

(関税)
1 原油関税の無税化に伴い、石油製品関税について、国内石油精製産業のコスト削減努力等を踏まえ、次のとおり見直しを行う。

 
現行
改正案
 
一キロリットル当たり
一キロリットル当たり
    18 年度 19 年度 20 年度 21 年度 22 年度   23 年度以降
揮発油
1,386 円
1,240 円
1,179 円
1,117 円
1,056 円
995 円
934 円
灯油
564 円
493 円
464 円
434 円
405 円
375 円
346 円
軽油
1,257 円
1,093 円
1,024 円
956 円
887 円
819 円
750 円
低硫黄A 重油
2,593 円
1,902 円
1,613 円
1,325 円
1,036 円
748 円
 
459 円
高硫黄A 重油
3,306 円
2,384 円
1,999 円
1,614 円
1,229 円
844 円
低硫黄B・C重油
2,376 円
1,687 円
1,400 円
1,112 円
824 円
537 円
 
249 円
高硫黄B・C重油
3,202 円
2,246 円
1,847 円
1,447 円
1,048 円
648 円

2 アルコール事業法の暫定措置終了に伴い、国内製造事業者のコスト削減努力等を踏まえ、製品アルコールの関税率(現行 32 %、協定 27.2 %)を平成 18 年度 23.8 %、平成 19 年度 20.3 %、平成 20 年度 16.9 %、平成 21 年度 13.4 %に引き下げ、平成22 年度以降においては 10 %とする。
3 無申告加算税の割合(現行 15 %)について、納付すべき税額が 50 万円を超える部分に対する割合を 20 %に引き上げる。また、調査があったことにより決定があるべきことを予知して提出されたものでない期限後特例申告書に係る無申告加算税について、その申告書が法定申告期限から2週間以内に提出されている等の期限内特例申告書を提出する意思があったと認められる一定の場合には、無申告加算税を課さない。
(注)上記の改正は、平成 19 年1月1日以後に法定申告期限が到来する関税について適用する。

(地方税)
1 勤労学生控除の対象となる専修学校及び各種学校の範囲に、特定の法人が設置する専修学校等以外の専修学校等のうち一定の要件を満たすものを加える。
2 個人住民税所得割について、所得の金額が 35 万円に本人、控除対象配偶者及び扶養親族の合計数を乗じて得た金額(控除対象配偶者又は扶養親族を有する場合には、その金額に 32 万円(現行 35 万円)を加えた金額)以下の者を非課税とする。
  また、個人住民税均等割の非課税基準を、 35 万円に本人、控除対象配偶者及び扶養親族の合計数を乗じて得た金額(控除対象配偶者又は扶養親族を有する場合には、その金額に 21 万円(現行 22 万円)を加えた金額)とする。
3 個人住民税における還付事務等について、次の措置を講ずる。
( 1 )個人住民税において、配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除により還付すべき額がある場合について、次の措置を講ずる。
@ 道府県民税所得割の額から控除しきれず還付すべき額がある場合には、市町村は、当該還付すべき額をその年度分の道府県民税均等割又は市町村民税所得割若しくは均等割に充当するものとする。
A 市町村民税所得割の額から控除しきれず還付すべき額がある場合には、市町村は、当該還付すべき額をその年度分の市町村民税均等割又は道府県民税所得割若しくは均等割に充当するものとする。
( 2 )個人の道府県民税に係る徴収取扱費交付金について、次の措置を講ずる。
@ 市町村が、道府県民税所得割の額から控除しきれず還付すべき額を、市町村民税所得割若しくは均等割に充当し、又は還付した場合には、徴収取扱費交付金の算定において、当該充当又は還付した額を加算するものとする。
A 市町村が、市町村民税所得割の額から控除しきれず還付すべき額を、道府県民税所得割又は均等割に充当した場合には、徴収取扱費交付金の算定において、当該充当した額を減額するものとする。
( 3 )上記( 1 )及び( 2 )の改正に伴い、所要の措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成 19 年度分以後の個人住民税について適用する。
4 法人の道府県民税利子割について、道府県民税法人税割から控除しきれず還付すべき額がある場合に、当該還付すべき額をその事業年度分の道府県民税均等割に充当するための措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成 19 年4月1日以後に開始する事業年度から適用する。
5 固定資産税の課税に必要な国税資料の供覧等について、所要の規定の整備を行う。
6 都市計画法の改正に伴い、都市計画税の課税区域に係る規定の整備を行う。
7 自動車税及び軽自動車税の制限税率を標準税率の 1.5 倍(現行 1.2 倍)に引き上げる。
8 道路運送車両法に規定する移転登録に伴い課税される自動車税の徴収方法について、証紙徴収から普通徴収に変更する。
9 公的年金等控除の見直し及び老年者控除の廃止に伴い、国民健康保険税負担が増加する高齢者に配慮するため、次の措置を講ずる。
  平成 17 年1月1日において 65 歳に達していた者であって、平成 17 年度分の個人住民税の算定にあたり公的年金等控除又は老年者控除の適用があったものについては、国民健康保険税所得割額の算定基礎から次の金額を控除する。なお、公的年金等控除の適用があったものの軽減判定については、軽減基準所得から平成18 年度は 13 万円、平成 19 年度は7万円を控除する。

  平成 18 年度 平成 19 年度
ただし書方式
13 万円
7万円
本文方式 公的年金等控除適用者
13 万円
7万円
  老年者控除適用者
32 万円
16 万円
市町村民税所得割方式 公的年金等控除適用者
4千円
4千円
  老年者控除適用者
9千円
1万円

10 国民健康保険税の介護納付金に係る課税限度額を9万円(現行8万円)に引き上げる。
11 軽油引取税の脱税防止対策を強化するため、次の措置を講ずる。
( 1 )都道府県知事の承認を受けないで軽油を製造する者に、情を知って、原材料や薬品、設備等を提供した者等に対する罰則を創設する。
( 2 )元売業者、特約業者等が上記( 1 )に当たる行為をした場合には、当該元売業者等の指定を取り消すことができることとする。
( 3 )石油製品を運搬する者が都道府県の徴税吏員による質問検査権の対象となることが明らかとなるよう規定を整備する。
12 会社法の制定等に伴う所要の規定の整備を行う。

第三 検討事項

1  わが国は環境先進国として、地球温暖化問題において世界をリードする役割を果たすため、平成 17 年4月に京都議定書目標達成計画を閣議決定し、国、地方をあげて多様な政策への取り組みを開始し、6%削減約束を確実に達成することとしている。環境税については、平成 20 年から京都議定書の第一約束期間が始まることを踏まえ、さまざまな政策的手法全体の中での位置づけ、課税の効果、国民経済や産業の国際競争力に与える影響、既存の税制との関係等に考慮を払いながら納税者の理解と協力を得つつ、総合的に検討する。

2  酒税のあり方については、税制の中立性・公平性・国際性の観点や財政状況等を踏まえ、酒類間の税率格差を縮小する方向で、抜本的税制改革も念頭に置きつつ、引き続き検討する。なお、清酒としょうちゅうといった異なる分類に属する酒類間の税負担のあり方についても、酒類の製法のみならず、その商品としての特性などを勘案しつつ、酒税全体の見直しの中で検討を行う。

3  近年、国際条約の発効や国民の健康増進の観点から、たばこ消費を積極的に抑制すべきとの指摘も出てくるなど、たばこをめぐる環境は変化しつつある。このような指摘は、財政物資というたばこの基本的性格に係わるものであることから、たばこに関するあらゆる健康増進策を総合的に検討した結果を受けて、たばこ税等のあり方について、必要に応じ、検討する。

4  税源移譲に伴う住宅ローン減税の見直し問題をはじめとする住宅税制のあり方について、今後、引き続き検討を行う。なお、税源移譲に伴い既に適用を受けている住宅ローン減税の控除額が減少する者への対応として個人住民税において講じられる減額措置について、その円滑な執行に向けた万全の体制整備を行う。

5  少子・長寿化が進展する中、いわゆる生損保控除について、従来の制度目的が達成されているとの指摘や年金・医療・介護などの分野における今後の社会保障政策を受けた新たな商品開発の進展等を踏まえ、保険契約者の自助努力を支援するとの観点から、制度のあり方の抜本的見直しを行う。

6  要援護高齢者等の介護費用に係る税制上の措置については、介護保険の実施状況や介護保険制度改革に向けた検討状況を勘案しつつ、税制の抜本的改革における特別な人的控除の見直しとの関係等も踏まえ、検討を行う。

7  わが国金融・証券市場の透明性・効率性の向上、個人投資家の市場参加の促進の重要性を踏まえ、金融商品間の課税方式の均衡化、損益通算の範囲の拡大を進めていく。その際、国債の大量発行下における個人保有の拡大策についても、金融を取り巻く諸状況を踏まえ、検討を行う。また、納税者番号制度については、適正公平な課税の実現及び納税者の税制への信頼の向上に資するため、番号利用にかかるコスト、プライバシー保護の問題を含めた種々の問題に留意しつつ、その導入に向けた取組みを進める。

8  複利型の預貯金商品に係る課税繰り延べ問題については、超低金利の状況が続いていること等を考慮し、本年も見直しを行わないが、公平・中立・簡素といった課税原則、金利情勢等を踏まえ、引き続き検討する。

9  減価償却制度は費用と収益を対応させる観点から設けられているものであるが、最近の償却資産の使用の実態や諸外国の制度を踏まえ、企業の国際競争力や財政への影響に配慮しながら、税制の抜本的改革と合わせ、総合的に見直しを検討する。

10  同族会社の留保金課税制度のあり方については、今般の制度改正の効果、平成18 年5月の新たな会社法施行後の事業形態の選択の状況、今後の抜本的な税制改革に伴う税率構造の変化、法人経費の更なる適正化のあり方等を踏まえ、今後とも検討を行う。

11  公益法人制度改革については、政府が講じる法制上の措置等の具体的内容を見極めた上で、新制度施行までの間に、それに対応した税制上の措置を講じる。
  具体的には、新たな制度の下で公益性の認定を受ける法人の課税対象範囲、税率等について、公益的な事業活動が果たす役割の重要性に配慮しつつ適正な課税の確保を図る観点から、公益的な事業として行う事業の内容や営利競合の排除の必要性等を踏まえ、検討する。
  また、公益性の認定を受ける法人やその寄附者等が寄附金税制の適用を受けるための要件、手続等のあり方を検討する。

12  認定NPO法人制度については、今般の改正後の実施状況を見極めるとともに、活動の透明性の確保にも留意し、上記 11 の公益法人制度改革の施行までに、新制度にかかる寄附金税制の取扱いを踏まえつつ、所要の総合的検討を行う。

13  個人住民税は、広く住民が地域社会の費用を分担するものであり、地方分権を支える重要な税であるという性格を踏まえ、均等割について、その標準税率を引き上げる方向で検討する。

14  公的年金等受給者の納税の便宜や徴収の効率化を図る観点から、個人住民税における公的年金等からの特別徴収について、関係省庁において導入に向けて早急に検討を進める。

15  現在、電気供給業、ガス供給業、生命保険業及び損害保険業の4業種については、収入金額による外形標準課税が行われている。今後、これらの法人の地方税体系全体における位置付けや個々の地方公共団体の税収に与える影響等も考慮しつつ、これらの法人に対する課税の枠組みに、付加価値額及び資本等の金額による外形標準課税を組み入れていくことを検討する。

(別紙)

【登録・免許等の事項】
 
【税率(主なもの)】
・担保附社債に関する信託事業の免許  
1 件につき 15 万円
・無尽業の免許  
1 件につき 15 万円

・金融機関の信託業務の兼営の認可

 
1 件につき 15 万円
・店頭売買有価証券市場の開設の認可  
1 件につき 15 万円
・有価証券市場の開設の免許  
1 件につき 15 万円
・証券取引所持株会社の設立の認可  
1 件につき 15 万円
・証券取引所持株会社に係る特定持株会社の猶予期限日後の持株会社の継続の認可  
1 件につき 15 万円
・有価証券債務引受業の免許  
1 件につき 15 万円
・証券金融会社に対する免許  
1 件につき 15 万円
・長期信用銀行持株会社の設立の認可  
1 件につき 15 万円
・長期信用銀行持株会社に係る特定持株会社の猶予期限日後の持株会社の継続の認可  
1 件につき 15 万円
・外国証券業者に係る引受業務の一部の許可  
1 件につき9万円
・銀行持株会社の設立の認可  
1 件につき 15 万円
・銀行持株会社に係る特定持株会社の猶予期限日後の持株会社の継続の認可  
1 件につき 15 万円
・金融先物市場の開設の免許  
1 件につき 15 万円
・金融先物取引所持株会社の設立の認可  
1 件につき 15 万円
・金融先物取引所持株会社に係る特定持株会社の猶予期限日後の持株会社の継続の認可  
1 件につき 15 万円
・金融先物債務引受業の免許  
1 件につき 15 万円
・保険金信託業務の認可  
1 件につき 15 万円
・保険持株会社の設立の認可  
1 件につき 15 万円
・保険持株会社に係る特定持株会社の猶予期限日後の持株会社の継続の認可  
1 件につき 15 万円
・生命保険代理店の登録  
1 件につき 15,000 円
・損害保険代理店の登録  
1 件につき 15,000 円
・少額短期保険代理店の登録  
1 件につき 15,000 円
・特定金融会社等の登録  
1 件につき 15 万円
・認定個人情報保護団体の認定  
1 件につき9万円
・委託放送事業者の認定  
1 件につき9万円
・行政書士の登録  
1 件につき3万円
・有線放送電話業務の許可  
1 件につき9万円
・有線テレビジョン放送業務に係る施設の設置の許可  
1 件につき 15 万円
・電気通信事業者に係る変更登録  
1 件につき 15 万円
・電子署名に係る特定認証業務の認定  
1 件につき9万円
・外国にある事務所により行う特定認証業務の認定  
1 件につき9万円
・電気通信役務利用放送事業者に係る変更登録  
1 件につき 15 万円
・酒母の製造免許  
1 件につき9万円
・もろみの製造免許  
1 件につき 12 万円
・製造たばこの出張販売の許可  
1 件につき 3,000 円
・塩製造業の登録  
1 件につき 15 万円
・塩特定販売業の登録  
1 件につき 15 万円
・塩卸売業の登録  
1 件につき9万円
・有料職業紹介事業の許可  
1 件につき9万円
・業として行う採血の許可  
1 件につき 15 万円
・水道事業の認可  
1 件につき9万円
・水道用水供給事業の認可  
1 件につき9万円
・第一種医薬品製造販売業の許可  
1 件につき 15 万円
・第二種医薬品製造販売業の許可  
1 件につき 15 万円
・医薬部外品製造販売業の許可  
1 件につき 15 万円
・化粧品製造販売業の許可  
1 件につき 15 万円
・第一種医療機器製造販売業の許可  
1 件につき 15 万円
・第二種医療機器製造販売業の許可  
1 件につき 15 万円
・第三種医療機器製造販売業の許可  
1 件につき 15 万円
・医薬品製造業の許可  
1 件につき9万円
・医薬部外品製造業の許可  
1 件につき9万円
・化粧品製造業の許可  
1 件につき9万円
・医療機器製造業の許可  
1 件につき9万円
・医薬品等の外国製造業者の認定  
1 件につき9万円
・医療機器修理業の許可  
1 件につき9万円
・ボイラー等に係る検査業者の登録  
1 件につき9万円
・作業環境測定士の登録(第一種)  
1 件につき3万円
・作業環境測定士の登録(第二種)  
1 件につき 15,000 円
・建設業務有料職業紹介事業の許可  
1 件につき9万円
・建設業務労働者就業機会確保事業の許可  
1 件につき9万円
・一般労働者派遣事業の許可  
1 件につき9万円
・港湾労働者派遣事業の許可  
1 件につき9万円
・業として行う臓器のあっせんの許可  
1 件につき9万円
・肥料の生産登録  
1 件につき 15,000 円
・肥料の輸入登録  
1 件につき 15,000 円
・肥料の生産及び輸入の仮登録  
1 件につき 15,000 円
・外国生産肥料の登録及び仮登録  
1 件につき 15,000 円
・会員商品取引所の設立の許可  
1 件につき 15 万円
・第一種特定商品市場類似施設の開設に係る変更の許可  
1 件につき3万円
・第二種特定商品市場類似施設の開設に係る変更の許可  
1 件につき3万円
・特定飼料等製造業者の登録  
1 件につき9万円
・外国特定飼料等製造業者の登録  
1 件につき9万円
・商品投資販売業に係る変更の認可  
1 件につき3万円
・商品投資顧問業に係る変更の認可  
1 件につき3万円
・食品循環資源の再生利用事業を行う者の登録  
1 件につき9万円
・認定完成検査実施者の認定  
1 件につき9万円
・認定保安検査実施者の認定  
1 件につき9万円
・高圧ガスの充てんに係る容器検査所の登録  
1 件につき9万円
・高圧ガスの充てんに係る容器等製造業者の登録  
1 件につき9万円
・高圧ガスの充てんに係る外国容器等製造業者の登録  
1 件につき9万円
・高圧ガスの製造に係る特定設備製造業者の登録  
1 件につき9万円
・高圧ガスの製造に係る外国特定設備製造業者の登録  
1 件につき9万円
・航空機又は特定機器の製造事業又は修理事業の許可  
1 件につき9万円
・工業用水道事業の許可  
1 件につき9万円
・前払式割賦販売業の許可  
1 件につき 15 万円
・割賦購入あっせん業者の登録  
1 件につき 15 万円
・前払式特定取引業の許可  
1 件につき 15 万円
・一般電気事業の許可  
1 件につき9万円
・卸電気事業の許可  
1 件につき9万円
・電気の特定供給の許可  
1 件につき 15,000 円
・一般電気事業者に係る供給区域外の供給の許可  
1 件につき 15,000 円
・液化石油ガス販売事業者の登録  
1 件につき3万円
・液化石油ガスの供給設備等に係る保安業務を行う者の認定  
1 件につき9万円
・電気工事業者の登録  
1 件につき9万円
・深海底鉱業の許可  
1 件につき9万円
・認定特定計量証明事業者の認定  
1 件につき9万円
・計量士の登録  
1 件につき3万円
・アルコールの製造の許可  
1 件につき 15 万円
・アルコールの輸入の許可  
1 件につき 15 万円
・アルコールの販売の許可  
1 件につき9万円
・アルコールの使用の許可  
1 件につき 15,000 円
・フロン類破壊業者の許可  
1 件につき9万円
・特定輸出機器に係る国外適合性評価事業者の認定  
1 件につき9万円
・運河開設の免許  
1 件につき 15 万円
・船舶又は物件の製造工事又は改造修理工事に係る事業場の認定  
1 件につき9万円
・船舶又は物件の整備に係る事業場の認定  
1 件につき9万円
・海事補佐人の登録  
1 件につき3万円
・船員派遣事業の許可  
1 件につき9万円
・測量士の登録  
1 件につき3万円
・測量士補の登録  
1 件につき 15,000 円
・船舶の製造事業等に係る施設の新設等の許可  
1 件につき 15 万円
・船舶の製造事業等に係る設備の新設等の許可  
1 件につき3万円
・建築基準適合判定資格者の登録  
1 件につき1万円
・不動産特定共同事業に係る変更の認可  
1 件につき3万円
・小型船舶操縦士の登録(一級)  
1 件につき 2,000 円
・小型船舶操縦士の登録(二級)  
1 件につき 1,800 円
・小型船舶操縦士の登録(特殊)  
1 件につき 1,500 円
・一般乗合旅客自動車運送事業に係る事業計画の変更の認可  
1 件につき 15,000 円
・一般貸切旅客自動車運送事業に係る事業計画の変更の認可  
1 件につき 15,000 円
・一般乗用旅客自動車運送事業に係る事業計画の変更の認可  
1 件につき 5,000 円
・自動車道事業の免許  
1 件につき 15 万円
・自家用自動車の有償貸渡の許可  
1 件につき9万円
・優良自動車整備事業者の認定(一種)  
1 件につき9万円
・優良自動車整備事業者の認定(二種)  
1 件につき6万円
・優良自動車整備事業者の認定(特殊)  
1 件につき3万円
・気象無線通報事業の許可  
1 件につき9万円
・気象測器に係る認定測定者の認定  
1 件につき9万円
・前払金保証事業者の登録  
1 件につき 15 万円
・耐空検査員の認定  
1 件につき 6,000 円
・航空機等の設計検査等に係る事業場の認定  
1 件につき9万円
・飛行場の設置の許可  
1 件につき 15 万円
・航空保安施設の設置の許可  
1 件につき9万円
・高速道路の新設又は改築の許可  
1 件につき 15 万円
・自動車ターミナル事業の許可  
1 件につき9万円
・不動産鑑定業者の登録  
1 件につき9万円
・小型船造船業の登録  
1 件につき9万円
・廃油処理事業の許可  
1 件につき 15 万円
・海洋汚染等の防止のための物件の製造工事又は改造修理工事に係る事業場の認定  
1 件につき9万円
・海洋汚染等の防止のための物件の整備に係る事業場の認定  
1 件につき9万円
・積立式宅地建物販売業の許可  
1 件につき 15 万円
・工場生産浄化槽の型式の認定  
1 件につき9万円
・外国の工場生産浄化槽の型式の認定  
1 件につき9万円
・軌道事業から鉄道事業への変更の許可  
1 件につき 15 万円
・第一種貨物利用運送事業に係る変更登録  
1 件につき 15,000 円
・外国人第一種貨物利用運送事業に係る変更登録  
1 件につき 15,000 円
・第二種貨物利用運送事業に係る事業計画の変更の認可  
1 件につき2万円
・外国人第二種貨物利用運送事業に係る事業計画の変更の認可  
1 件につき2万円
・一般廃棄物の再生利用の認定  
1 件につき 15 万円
・一般廃棄物の広域的処理に係る変更の認定  
1 件につき3万円
・産業廃棄物の再生利用の認定  
1 件につき 15 万円
・産業廃棄物の広域的処理に係る変更の認定  
1 件につき3万円

(参考)酒税の税率の見直し

区 分
現 行
改正案
アルコール分
税率
アルコール分
税率
清酒

15

円/ kl

140,500

円/ kl

120,000

合成清酒
15
94,600
100,000
しょうちゅう
25
248,100
25
250,000
みりん
13.5
21,600
20,000
ビール
222,000
220,000
果実酒
70,472
80,000
甘味果実酒
12
103,722
12
120,000
ウイスキー類
40
409,000
40
400,000
スピリッツ類
37
367,188
37
370,000
リキュール類
12
119,088
12
120,000
 発泡酒( 麦芽 50% 以上)
 〃 ( 麦芽 25 〜 50% )
  〃 ( 麦芽 25% 未満)
222,000
220,000
178,125
178,125
134,250
134,250
粉末酒
320,500
390,000

その他の雑酒(みりん類似)
〃( その他)

13.5
21,600
20,000
16
138,298
140,000

(付)低アルコール分の発泡性酒類

区 分
現 行
改正案
アルコール分
税率
アルコール分
税率
清酒

8 度以下

円/ kl

74,910

10 度未満

円/ kl

80,000

合成清酒
8 度以下
50,451
10 度未満
80,000
しょうちゅう
8 度以下
79,392
10 度未満
80,000
みりん
8 度以下
12,000
10 度未満
80,000
果実酒
8 度以下
46,976
10 度未満
80,000
甘味果実酒
8 度以下
69,144
10 度未満
80,000
ウイスキー類
8 度以下
81,800
10 度未満
80,000
スピリッツ類
8 度以下
79,392
10 度未満
80,000
リキュール類
8 度以下
79,392
10 度未満
80,000

その他の雑酒(みりん類似)
〃( その他)

8 度以下
12,000
10 度未満
80,000
8 度以下
69,144
10 度未満
80,000

(注)アルコール分 8 度以上 13 度未満の各酒類の現行税率は、アルコール分に応じた比例税率となっている。
(備考)便宜、現行の区分によった。